ちっちゃん、あのね。
梅雨前のことなんだけどね。
近くの公園の前を通ったら、子どもたちのきゃあきゃあいうすごい声が聞こえてきたの。
何かしら?
と思って近づいてみたらね、水道の蛇口から水が四方八方に飛び出してて、まわりにいた子どもたちがきゃあきゃあ大騒ぎしてたの。
あらあら・・・って思って、子どもに声かけたのね。
りょうくん、いっちゃん、ゆうくん・・・て。
そしたら、一瞬、りょうくんがやばい!っていう顔したの。
だからね、なんかあるな~って思って水道のとこ行ったの。
そしたらね、子どもらがもぞもぞするの。
でね、とりあえず水を止めようと思って・・・でも、なんで水が四方に飛び散ってるのかな、何か蛇口に詰まってるのかな、って蛇口見たら・・・なんか緑色のが見えたの。
りょうくんたち、葉っぱでも詰めて遊んでたんかなぁ・・・って、メガネかけて見てみたらね・・・
それが、緑色のアマガエルやったの。
すごいもうびっくりしてね、あっと思って周りを見たら、地面にアマガエルが何匹が死んでたの。
あの子ら、アマガエル蛇口に詰めて、蛇口いっぱい開いて、アマガエルが詰まってて水が変な方向に噴き出すのとか、アマガエルが鉄砲の弾みたいに飛び出すのとかして遊んでたの。
子どもって虫とか魚とかで遊ぶけどね、あんまりやからびっくりした。
でね、
とりあえず、水道止めて、蛇口からアマガエル取り出そうと思ってがんばったの。
びっちりはまっててなかなか取れなくて、カエルはこわがってか奥へ奥へ行こうとするし・・・
でも、水出したり止めたりしながら、だいじょうぶだよ~、おいで~、こっちだよ~って言ってたら、30分ぐらいで取れたの。
やった~~~~ってなった。
カエルね。ひっくり返ってたけど、しばらくして、どっかへぴょんぴょんって行ったよ。
よかった~~~って、ほっとした。
それからね、どっかへ逃げてったりょうくんたちが戻ってきたから、いっしょにカエルたちのお墓作ったの。
でね・・・、思ったんだけど・・・。
ぴょんきちって、あの時助けてあげた蛇口の中のカエルじゃないかな~。
お母さんね、いつもペット飼いたいペット飼いたいって言ってるやろ?
だからね、あの時のカエルが恩返しに来てくれて、しばらくそばにいてくれたんじゃないかな~・・・って思うんやけど・・・
ね、
どう思う?ちっちゃん。
黙って聞いていた娘がひとこと。
「お母さんって、やさしい世界で生きているんだね。」
ん?
どーゆーこと?
娘は笑っていました。
「お母さんはそのままでいいってこと。」
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ぴょんきちが台風の日にいなくなって、しょんぼりしていたら、社宅のなかよし奥さんのとこの生き物大好きな次男君がやってきて、ぷれぜんとをくれました。
「これあげる。」
どこでつかまえてきたのかな。
かわいいアマガエル。
でも、このアマガエルはベランダに放したら、次の日にはいなくなっていました。
うん。
ふつうはどっか行くよね・・・。
ごめんね、次男君。
あのね、冬ごもりのじゅんびに行ったんだよ。きっと。
何日かして、また次男君がやってきました。
「これあげる。」
わあ、すごい!
アカハライモリだ!
どこでつかまえたの?生き物つかまえるの名人だね。すごいなぁ・・・。
かわいいね。きれいだね。
でも、3日ほどおうちにおきましたが、冬越しさせる自信がなかったので、次男君のおうちに持って行きました。
しばらくして、また次男君がやってきました。
「これあげる。」
えええええ~~~~~タマムシ!!!
何十年ぶりに見たよ。タマムシ!!!
いなかの山で見て以来だもの。
どこでつかまえてきたの?!
近くに大きなえのきの木(タマムシが大好きな木)ってあったっけ?
次男君は、口をきゅうっと尖らせて笑って、得意そうな顔をしました。
ありがとう。
お母さんに、きいたの?
ぴょんきちがいなくなって、おばちゃんが泣いてたって。
もう泣いてないよ。
もう大丈夫だよ。
だからね、ひろちゃんの大切な虫や生き物、くれなくてもだいじょうぶだからね。
やさしいね。
ありがとね。
そっと頭をなでました。
ねえ、ちっちゃん。
おかあさんね、やっぱりやさしい人のいる世界にいるんだね。
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「おばちゃん、ぴょんきちはね、およめさんをさがしに行ったんだよ。いまごろ、およめさんといっしょにしあわせにくらしているよ。」
アカハライモリを返しに行った時、次男くんのお姉ちゃんが絵を描いてくれました。
うん。
そうだね。
ぴょんきち、しあわせにくらしているよね。
いろんな人にいろんなことに、ただただ感謝でいっぱいです。
最後まで読んでくださってありがとうございます。



