久しぶりに浅田次郎氏の小説を読みました。
それも新しいものではなく20年以上前に発刊された「天国までの100マイル」。
氏の小説で一番オススメは「蒼穹の昴」、中国清末の小説です。系列のものとしては中原の虹や珍妃の井戸がありますが蒼穹の昴が一番だと個人的に思います。
壬生義士伝や地下鉄に乗って、など映画化された小説が多く、本作も20年以上前に映画化されていました。
本作の主人公は城所安男、事業に失敗者妻子にも逃げられた中年男。母親を100マイル、160km離れた病院まで連れて行くという、まあ大した話ではありません。
しかし、浅田次郎氏の小説のとなるとそうではない、様々な思い、人の冷たさ、逆の優しさに溢れた内容です。久々にじーんときた小説です。やはり浅田氏の小説は凄い!と改めて思いました。
ちなみに映画では主人公を時任三郎さん、同棲しているフィリピン人のマリさんを大竹しのぶさん、元妻を羽田美智子さん、2000年の映画です、私も30代前半、若かった。