初めて「ミシン刺繍」に出会ったのは、今から20年以上前。
 

当時、地元のミシン店でお店を手伝わせて頂いていた母から、
 

「”刺しゅうプロ”という刺繍ミシン用ソフトの講習があるので、
一緒に来て欲しい」と頼まれたのがきっかけでした。
 

その頃、母はパソコン操作に自信がなかったので私に助けを求めてきたのですが、


私といえば、

子供の頃から裁縫やミシンに苦手意識があったので、

ミシンと聞いただけで足取り重くアセアセ

渋々ついて行ったのでしたが、
 

いざ、その「刺しゅうプロ」の講習を受けてみると、

 

素人でも自由自在に刺繍を作れるこんなソフトが存在していた事に

とても驚きました。

 

そして、

それ以来お店に並ぶ衣料品からバッグや雑貨まで、

様々な商品にミシン刺繍が施されている事に気付くようになりました。

その数年まえから、漠然とモノづくりに関わる仕事がしたいと思っていた私は、

このミシン刺繍で色々なものが作れる可能性に

とてもワクワクしたのを覚えていますキラキラ
 

母はその後、刺しゅうプロに夢中になって色々な刺繍に挑戦した末、

「プロになりたい!」という願望が芽生え、

 

思い立ったら猪突猛進の母は、

当時60歳という年齢にも全く気後れする様子もなく、

 

ミシン店さんのご協力を得て、工業用の刺繍ソフトと刺繍機で

ミシン刺繍サービス業をスタートする事が出来、

それから約10年間、

70歳まで仕事を続けることが出来ました(感謝!m(__)m)
 

このバイカーのお客様のジャケット背中用大型ワッペンは、

 

最後の年に、お客様オリジナルの緻密で素晴らしいデザインに、

挑戦好きの母が心躍らせながら製作させて頂いた作品ですキラキラ

 

この大作を完成させられた事で、母は自身のミシン刺繍人生に満足する事が出来、

悔いなく引退する事が出来たのだと思います。

 

母はそれから3年後に旅立ちました。

 

残念ながら生前、私は母と一緒にミシン刺繍の仕事は出来なかったのですが、

 

その後ミシン店さんとのご縁あって、

数年前から、私もミシン刺繍のお仕事を

少しずつさせて頂くようになり、

この度、母の「アート刺繍工房」の名前を引き継ぎ、

ワッペンの制作や、ご自分でミシン刺繍を楽しみたい方向けのサービスなども

スタートする事と致しました。

 

私自身も、自分が欲しいものを色々作ってご紹介させて頂きたいと思っています。

 

どうぞよろしくお願いいたします。