多くの方が使われているインディケーターにフィボナッチがあります。
フィボナッチエクスパンションとリトレースメントがありますが、
多く使われるのが、フィボナッチ・リトレースメントでしょう。
フィボナッチ・リトレースメントとは、目標価格を推測する方法です。
MT4では安値と高値を結ぶことで、その変動幅の23.6%、38.2%、50%、61.8%に線が引かれ、押し目買いや戻り売りのポイントと予測するものです。
このフィボナッチ比率はエリオット波動とも密接な関係があります。エリオット波動論は相場がどのように動くかを予想したもので、波の比率はフィボナッチ比率に基づいています。
しかし、このフィボナッチ比率は正規分布に近いとされています。
ブレンド・ペンフィールドという人が著書の中で書いていますが、
この方は株や為替、金、原油など18銘柄で36411のデータを分析しています。
フィボナッチ比率の38.2%、50%、61.8%、161.8%などはいずれも出現率は1%以下で特別この比率の出現頻度が多いわけでは無く、度数分布図を作ると、正規分布に従っているように見えるとのことです。
また、元々フィボナッチは相場解析用に作られた数列では無く、自然界にその姿を現すことで広く知られています。例えば、花びらの数や植物の実にある螺旋の数はフィボナッチ数になる場合が多いとされており、特にヒマワリの螺旋の例などが有名ですが、これもちゃんと理由があるそうです。
なので、フィボナッチ比率は市場参加者が意識している人が多い上に、50%は正規分布で集まりやすいからそこにSRラインができ、結果効果を発揮しているように見えるということで、フィボナッチリトレースメントを引いたところで必ず押し目買いや戻り売りができるわけではありません。