心定めや
明君賢将必づ其の心を定む。吾が心一たび定まりて、将吏士卒誰れか敢へて従はざらん。(中略)心定めや、特に一旦奮激の能くする所に非ず、必ずや心胆を涵養鍛練(かんようたんれん)すること素あるものにして、能くすることありとす。
【訳】賢明な君主やすぐれた将軍など立派なリーダーという者は、まず腹を決めるものである。トップの腹が決まれば、部下たる者、どうしてそれに従わないことがあろうか。ありはしない。(中略)しかしながら、この決断を下すということは、一時的に心を奪い起こすことでできることではない。必ずや心や胆を、水が自然にしみこむように少しずつ養い育て、体力・精神力・能力などを鍛えて強くすることによってのみ可能となる。
なるほど。今風に言えば、リーダーシップ力というのでしょうか。確かにどんなビジネスにも必要ですね。部下のモチベーションアップとか、一時的な報酬などで奮い起こしてもそれは本当に一時的なものです。少しずつジワジワと強くするものですね。