反射について | 中国の果てで理学療法

中国の果てで理学療法

2013年 青年海外協力隊参加
中国で理学療法士として活動中

本日は毎週実施している病院での勉強会の日でした。



派遣されている病院【青年海外協力隊で中国の病院に派遣】では評価用紙がないため、評価用紙を使って洩れなく評価しましょうという内容で実施した。



評価用紙の中に反射の項目も入れたのだが・・・



腱反射ってどうして評価するのですか?

医者がやるものではないのですか?

という反応だった。



えぇー脳卒中の患者をいつも診てるんじゃないの?と思いつつも次回は反射の講義をすることになった。





少し反射についてまとめると





深部腱反射や病的反射は脊髄損傷や脳卒中などの疾患を評価する際に極めて重要である。

とはいえ、実際何を見ているのか?



健康診断や理科の実験で膝の下をたたかれた経験のある方もいるかもしれないが、反射は神経の健康状態チェックのバロメータ



大人でも赤ちゃんでも反射は検査でき、正確な反応が見られる。



亢進か減弱か消失で判断する。



反射のメカニズムは

生体に刺激が与えられる(腱をたたく)

感知する(筋紡錘が反応)

刺激が求心性伝導路を伝わって反射中枢に至る(Ia線維を通って中枢へ)

筋肉の収縮が起こる(下位運動ニューロンを通って筋肉が反応)



といった一連の反応によって起こる(反射弓)



反射にはⅰ深部腱反射表在性反射、ⅲ病的反射に分けられる。



深部腱反射は腱や骨膜などを刺激することで起こる筋肉が急激に伸展する現象





深部腱反射



表在性反射は皮膚や粘膜に触覚刺激を加えると、筋肉が反射的に収縮を起こす現象で、代表的なものは角膜反射(眼球表面を触ると眼瞼が閉じる)や手掌反射(赤ちゃんの手のひらを触ると手を閉じる)などがある。



表在反射は健常者にもみられる反応であるが、これが減弱あるいは消失し、さらに深部腱反射が亢進した場合、錘体路障害が考えられる。



病的反射10カ月までの乳児を除いては正常者では見られない反射である。

錘体路が障害され出現する反射のため、錘体路性反射とも呼ばれる。





バビンスキー反射

バビンスキー反射
ホフマン・トレムナー反射


ホフマン反射・トレムナー反射




話しは変わるが、運動麻痺はそもそもなんで起こるのか?

運動麻痺は①上位運動ニューロン下位運動ニューロン骨格筋の障害によって起こる。


錘体路


上の表のように下位運動ニューロンがやられると筋肉がぐにょぐにょになる(弛緩性麻痺)

上位運動ニューロンがやられると筋緊張が亢進し、spasticityが現れる(痙性麻痺)

ただし、脳卒中の患者さんを診た方もいるかもしれないが、上位運動ニューロン障害が急に起こると、直後の急性期には弛緩性麻痺を生じる。数日から数週かけて次第に筋緊張が高まり、痙性麻痺となる。


簡単だが、これで終わります。





再见