皆さんこんにちは、yasuです。

以前、生物分類技能検定3級の試験を受けるために勉強していると記事を書きました
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さて、この記事が9月なので、かれこれ4か月、続きを書かずに放置してきたわけですが、
去年末、11/8に都内で試験を受けてきました。

模範解答はネットで公式にアップされるわけではないので、自分で確認しながら自己採点。

⇒⇒⇒58点

スケッチが5点満点なので、ぎりぎり受かりそうだと思いましたが、自己採点間違いがあれば落ちる点数。
植物をサボったツケがやってきました。


さて、来るは今年の1/28、結果が通知されます。

その結果、

⇒⇒⇒67点。合格。

 

 


思ったより点数が高くてよかったです。

さて、合格したものの、人にドヤれるほどの高得点ではありませんが、点数を言わなければ同じ合格なので、
数少ない合格体験記を書こうと思います。


さて、この生物分類技能検定という資格、幼少の頃から、植物・動物(昆虫・水生生物など)、どれでもいいから”種”に興味を持ってきた人が非常に有利な試験です。

僕の場合、動物に興味があり、飼育をしたりはしていたものの、図鑑を持って外で何かを調べたりすることはほぼありませんでした。

そのため、動物が好きという感情が漠然と残るだけで、その他はからっきしです。
大学では生態学(種については全く)を学び、B3からM2までの4年間、ゴキブリの生態学、行動学の研究をしていたくらいです。

さて、その程度の予備知識しか持ち合わせていない状態からの挑戦になります。

前回のブログで紹介した通り、3級と言えど、全くわかりません。
公式の教科書もあるわけではありません。

3・4級解説集は1冊だけ出ていますが。。。

 

 

その解説集の初めのページにも、
学習の一助になればと本書を企画しました。⇒「生物を分類する力」をはかる試験なので、実際の生物にふれ、観察し、名前を調べることが大切。身近な生物の親しみましょう。
と書かれています。

仰る通り、問題集で対策をするだけ、図鑑を眺めるだけ、これらをしても、本質的に生物種・生態に詳しくなるのはやはり難しいのでしょう。


そこで、4つに分けて対策をすることにしました。

1.過去問から、問題の出題のされ方を確認する。

2.過去5年で出題された生物種を全て確認する。

3.図鑑を揃え、確認する。

4.図鑑を持ち、外に出る。



それでは、1つ1つ解説していきます。


まずは、1.過去問から、問題の出題のされ方を確認する。
公式の教科書はありませんが、毎年過去5年分の過去問は書籍化され販売しています。

 

 

 



問題は4つに分かれます。
Ⅰ.分類と形態に関する問題
 単子葉植物はどれか、〇〇と同じ仲間(科)の植物はどれか、次の動物が属する分類群はどれか、巻貝ではない動物はどれか、雄ずい(おしべ)が6本の植物はどれか、カラー写真の生物名・科名はどれか、など

Ⅱ.生態に関する問題
 光合成をしない植物はどれか、照葉樹林に見られる植物の組み合わせとして正しいものはどれか、からだが二つに分かれてふえる生物はどれか、胎生の爬虫類を選べ、ノープリウス期を経て成体になる動物を選べ、主に魚を餌にしている鳥を選べ、など

Ⅲ.生物の一般問題
 タテハチョウが味を感じるところはどこか、北海道と本州の間の生物地理学上の境界線の名前は、生物種の学名の二名法を確立した人はだれかなど

Ⅳ.実物を用いた問題
 植物の正本を配られるので、それのスケッチと、その標本に関する分類・生態の問題が出題されます。

 ちなみに、スケッチだけで5点あるので点取りどころです。
 

毎年、出題のされ方は同じなので、どんなところを問われるかを確認してしまえばそれで充分です。
既に予備知識を十分に持ってる自然屋さんは、この時点で試験を受けて受かるだけの技術を持っている人もいるみたいです。
僕には無理ですが。

さて、次に、2.過去5年で出題された生物種を全て確認する。
これが恐らく、最も地獄を感じた作業になります。

問題をまとめる作業ではありません。
出てきた”生物種”を全てまとめる作業です。
余りにも多いので、僕は動物をまとめ、共同投稿者のどらおに植物をまとめてもらいました。

ちなみに余談ですが、そのどらおはコロナの影響で県外に出ることができず、試験を受けられてません。

そのまとめたものがこちらになります。

 

 
 


僕のまとめた動物は、写真と、和名、学名(不要)、分類(界~属)、形態、生態、分布です。

このまとめ方は、過去問集を確認し、これらが必要だと感じたためです。
写真問題、分類の問題、大きさ・形の問題、生態、分布など、どれも必要最低限で問われる部分です。

全て分類順にまとめてください。
目・科の仲間を問われる問題が出ます。

ちなみに、1ページに3-4種を掲載して、動物だけで100ページになりました。

どらおには植物をまとめてもらい、大分類、小分類、特徴と、出題回数をまとめてくれました。

植物に関しては、ネットから写真を拾ったわけでもないので、きっといつかネットに全てをアップしてくれると思います。知らんけど。


ちなみに、この作業で、3か月くらいかかりました。
(仕事は平日週5勤務、ノー残業)
どらおと分担しなければ確実に終わってなかったでしょう。


これ、まとめてみると分かるのですが、生物種は慣れない人からすると膨大ですが、普段意識していないだけでどれも身近な生き物しかいません。
これに気付くことは、試験対策関係なく大事に思います。


それが終わると次のステップ、3.図鑑を揃え、確認する。
図鑑をそれほど揃えて来なかった人間としては、何を揃えていいのかわからない。
頼れる人もあまりいない。
というときは、公式で参考図書がアップされています。

 

 

 



基本的に、生物一般問題は過去問の確認だけで良いです。
参考図書で調べようとはあまり思わないことです。

さて、僕が買った図鑑は全部で10冊。
昆虫2冊、植物1冊、樹木1冊、野草1冊、野鳥1冊、両生爬虫類1冊、哺乳類1冊、魚1冊、水生生物1冊

 

 

1冊1冊、解説するとキリがないので、選定基準を紹介します。

・分類群が明確であること(特に水生生物類、昆虫類、植物類)
・生態・形態の特徴を記載していること


この2つを基にしました。


特に、後に紹介する、学研の図鑑LIVEと小学館の図鑑NEOは生態を詳しく書いているので、甘く見てはいけません。

この二冊は似たタイトルも出してるので、先程の選定基準をもとに気に入った方を選びます。


さて、1冊1冊、何を買ったのかアマゾンのリンクだけ貼って行きます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



さて、図鑑を揃え、暇なときはパラパラと見るようにし、次のステップです。


4.図鑑を持ち、外に出る。

どう考えてもこれが一番大事です。
学研図鑑LIVE、小学館図鑑NEOは大型なので、外に持ち出すことはしなかったですが。
苦手なのは植物なので、主に植物の図鑑を持って外に出ることが多かったです。

また、幸い近くの川でよく鳥を見れたので野鳥図鑑も役に立ちました。

その他はなかなか外で見ることはないので、動物園や水族館に行きます。
園内・館内ではネットを使いながら知識の再確認をしてましたが、見事に分類検定3級に出るものがいっぱい展示されていることに気づきます。

分類検定3級が身近な生物種で問題が構成されていることを再認識します。

それでは最後に、力を入れていなさ過ぎて忘れていた対策の紹介です。※追記

それはⅣ.実物を用いた問題

僕はTwitterでたまにスケッチをアップしていますが、かなり下手糞なのが滲み出ています。

 

スケッチだけで5点の配点があるので、僕のようにギリギリを狙う場合は、この5点は無視できません。

他の方の体験記を参考に、とりあえずスケッチを練習するために本を買います。

 

 

が、中々長続きしないし、上達しないし、力の抜き方もわからない。

 

ここで考え方を改め、「スケッチは絵の上手下手ではない。採点のポイントがあるはずだ」と思うことにします。

 

そこで確認すべきは、先に紹介した解説集です。

※僕がこの解説集を見たのはこのスケッチで悩んだときのみです。


例えば、

・問題で指定された部位はどこか

・大きさ、形が的確に書けているか

・痩果の上半分にある突起が描けているか

・痩果にある溝が描けているか

・痩果と冠毛の柄との繋がりがかけているか

と、5ポイント、解説集には記載されています。

 

標本の大まかな外観や捉えるべき特徴を抑えてスケッチ出来ているかが採点ポイントであると僕は解釈しました。

それが分れば後は大丈夫です。

スケッチの練習をしなくてもあとはその時の気合で何とかなります。

 

何とかなりました。

僕がやってきた対策はこれで全部になります。


余談ですが、過去問を見ていると、全く同じ問題も何回か出ていましたし、実際僕が受験したときも全く同じ問題がありました。
他の人の体験記にもあるように、過去問を8割以上取れるようになっていれば、本番でも問題なく合格できると思います。

対策し始めが5月頃なので、半年くらいの期間での合格になります。
種に全然詳しくない僕でも合格できたので、ここまではやればきっと・・・・。

ちなみに、2級を受験しようという気は全くありません。

もう受かる気がしない。


今回の分類検定のお話はこれで最後です。
それでは、おやすん($・・)/~~~