こんにちは。

博多の中洲で佐山聡が巻き込まれた事件の話です。

今回は、今後に影響する内容です。

もしかしたらタイトルの闘魂ゲームに関係してくるかもしれないです。

 

今回は長めです。 コミックショーは少しだけ。

 

 

サイバープロレス列伝!「闘魂ゲーム」

 

<第一部 幼少の記憶>

 

第10話  

 

ー「 虎のプライベートが標的になる時 」ー

 

 

深夜11:50分。

林は、佐山が搬送された国立病院に向かった。

受付はもう閉まっており、夜間外来・救急外来の出入り口から入る。

出迎えたのは、受付の医療事務の者ではなく、警備員の守衛の一人のおっさんである。

待ち構えていたかのように、おっさんは林を見ていた。

 

林「佐山さんの面会はできますか?」

 

おっさん「ん・・・ご親族の方ですか?」

 

林「親族というか、ジムの弟子です。」

 

おっさん「名前をこちらの表に書いてお入りください。」

おっさんは手際よく差し出した。

このスピーディな対応に乗じて林は名前を記入すると一目散に中にはいる。

 

林「しかし、、待てよ。 怪我を負わされた人の面会なのに、

  確認を取らずに、面会希望者をすんなり通すものなのか??」

 

と気づいて、後ろを振り向く。

 

 

 

おっさん「君、知ってるよ・・・。ジムの四天王の林君だろ。早く行ってきんしゃい。」

 

 

 

 

林は、おっさんが自分を知っていた事を不思議に思い、おっさんの名札を見た。

 

 

「上田 裕司」と書いてあった。

 

 

林は首を傾げる。

誰かわからない。

 

 

林は、そこまでにした。

とりあえず自分が早めに行かなければならない。

病室に入れなくても、部屋の前で看護師に容態を確認したいからだ。

 

そもそも報道陣なども来ていて、なかなか病院の中には入れない状況の中、

すんなり入れた事にただただ感謝していた。

 

 

実は、上田裕司というおっさんは、本名だから解らない。

現役時代は、、竹刀を振り回す悪党レスラーで熊本出身の上田馬之助であった。

引退後に警備員になっていたのである。もう竹刀は持たないであろう男に戻っていた。

 

 

林が立ち去る後ろ姿を見ながら上田馬之助は呟いた。

 

上田「やっぱりアイツ、”お好みマン”と同じようなタイプかもしれん。」

 

 

 

”お好みマン”は有名なDDT−1のマスクマンである。

正体はマスクマンなので世間では言えないが、元新東京プロレスの ”西上馬之助” である。

DDT−1移籍後は正体を明かす事なくマスクマンとして活躍している。

ちなみにDDT- 1にはエースとして東三四郎がいる。

 

 

 

そんな事も知らず、

林はナースステーションの看護師に案内され佐山の病棟の前に到着する。

 

 

おそるおそる部屋を見る。

すると病室のドアは空いていた。

林が気付くと同時に看護師がニヤニヤした顔で言ってきた。

看護師A「佐山さん、食べてばっかりなんですよー。(笑)」😆

 

 

林が部屋を覗くと、佐山はニコニコしながら別の看護師さんとジョークを言いながら

いちごケーキを容赦なく頬張って食べていた。

しかもあろうことか、笑い声まで聞こえてきていた。

 

「あはははは。」

「きゃっきゃっきゃ!!」

「白い〜♪マットのぉ〜ジャーングルにぃ〜♪」

 

鼻歌まで聞こえてくるではないか。

 

と、ここで青ざめた顔で突っ立ってる林に気付いたのか、佐山が指をさす。

 

驚いた顔で林に話しかける。

 

佐山「あーー林君。 どうしたの顔色変えて・・。」

 

 

 

 

林は、安堵した。

なぜなら重症であるとニュースで聞かされ、

寝込んでいるか意識が無いのではないかと心配していたがからだ。

 

ところがどうだ?

まじでピンピンしているではないか。

 

しかし林は開口一番に熱い思いで聞いた。

 

林「先生、、大丈夫ですか?」

 

 

 

 

キョトンとしていた佐山は落ち着き払った口調で答えた。

佐山「ああ明日の練習試合ね? えーーっと大丈夫だよ。これくらい食べてもそんなにウェイト太らないから・・」

 

林は言葉に詰まる。

そして佐山の強さに改めて驚く。

プロレスラーとしての佐山は山のように爽やかであった。いつものように・・。

 

 

林「傷の方は・・・・」と心配そうに聞く。

 

 

佐山「ぜんち一週間程度の切り傷を太ももにね・・・。でも明日練習試合出れなくもないよ。(笑)」

 

 

 

すると看護師は声を大きくして怒り出す。

看護師B「佐山さん、ぜんち一週間じゃありません−。😅  1ヶ月です。1ヶ月!!!😤」

 

 

佐山はニコニコしている。

 

林「ですよね。お大事にしてください。お願いしますよ。先生!!。

 

     それにもまして、今回の被害は一体・・・」

 

 

佐山「あーー電話で説明してあげればよかったね。

 ちょっと看護師さん達・・・席外してくれないかな?

これから弟子と格闘技のことで大事な話があるから・・。」

 

 

看護師二名が部屋から出ていくのを確認すると

佐山はいきなり真顔になった。

 

佐山「まず、俺は大丈夫だったから。。。 

 ただ、、、、プロレス界に危機が到来した事は確かだ。」

 

 

林「大丈夫とかいう傷じゃない気がしますが、、、

   それはともく、やはり、あの組織ですか?」

 

佐山「いや、

   僕らのSTG(スーパータイガージム)とオーナーとの関係を良く思っていないアノ組織ではないと思う。

 

   どちらかと言うと、、、、日本プロレス界全体に不信感をもっていると思える別の組織じゃないかなと。」

 

林「別の組織ですか?」

 

佐山「そうかもしれない。」

 

林「事件に遭遇した時に分かったんですか?」

 

 

佐山「うーん。まあ、なんとなく予想はしてたんだけど、

    そうそう、あの時ね・・・」

 

 

 

佐山は 事件発生時の事 を話し始めた。

 

 

 

と、その時である。

佐山が事件発生時の時の事を林に語り始めたタイミングで

ドアの前で、足を止めて話を聞く男が一人いた。

 

口元が猫のように愛嬌がある。→ ( ω )  こんな感じである。

いかつい体の割には可愛い口元である。髭をつけたら猫そのものだ。

その男の名は、、

  猫鯛 弐矢男(ネコダイ 二ヤオ)

 

という特殊特務係第二課の刑事であった。

 

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同日の夕刻。博多の繁華街「中洲」

ーー 病棟から数時間前 ーー

 

 中洲を歩く佐山聡。

 

彼にとってプライベートな時間である。

 

人も多く喧騒ではあるが

中洲を物静かに流れる小汚い川を眺めるのも気分が休まる。

この川は、中洲に関わる多くの人間を見てきた主のような存在だろう。

 

佐山は中洲を堪能しプライベートな一時を一人で楽しんでいた。

 

 

こんなリラックスな時間を過ごしているとはいえ、

実はこの日、

ある特別な事情を抱えた知人と会う約束をしていた。

 

 

特別な事情というのは、

ある組織が、佐山のジムを潰しに来ているという情報を掴み、佐山に密告した。

その情報を佐山にリークしたせいで、日々何者かに尾行されているらしい。

 

 

佐山もその組織の事は知っている。

 

その組織の名は、「虎の穴イノベーター協会」である。

 

スーパータイガージムを目の敵にしている組織で謎が多い組織である。

 

 

 

虎の穴といえば「アニメ タイガーマスク」に登場するレスラー養成秘密組織の事である。

しかし、その組織は実在はしていないと聞いている。

 

その代わりに「虎の穴イノベーター協会」という謎の組織が密かに結成されていて、

日本国内の格闘技関係者を常に監視しているというのだ。

 

 

佐山は中洲のミスタードーナツの前で足を止めた。

そして、上着を整えると足軽に入っていく。

 

すると店内に帽子を深く被った中年の背の高い男が座っていた。

 

知人「お久しぶりです。先生。」

 

 

 

 

佐山「おお!ほんと久しぶりですね。小椀方警部(おわんがたけいぶ)どの!」

 

 

小椀方「 早速ですが・・・ 」

 

佐山は何か施策があるかの様な思わせぶりな態度で話を遮った。

 

佐山「 警部、流石に警部を尾行できる事ができる奴っていえば、

やっぱスパイダーマンとかじゃないと無理なんじゃないですかね?」😀

 

佐山はジョーク混じりで和かに話を切り出した。

 

 

 

 

小椀方「いや、まさにその通りなんです。 そいつしか考えられません。(汗)」

 

 

佐山「おや、汗をかいてらっしゃいますね。 そこで笑ではないんですね・・・・。」

 

佐山は面食らった表情で驚く。

 

 

小椀方「前回お話しした様に、今こうして話している最中にも監視されてます。」

 

佐山「なるほど、、、これは困りましたね。日本の警察も手を焼いているとなると、、

 相手は人間ではないレベルの特殊な人達である可能性もありますね。」

 

小椀方「虎である佐山先生でもなければ有り得ませんよ。まじで。」

 

 

 

その時、向かい側のテーブルに座っていたヤクザ風の大男がこっちに視線を送ってきた。

 

 

佐山と小椀方は瞬時に察知した。

 

 

小椀方「見てるでしょ・・・」

佐山「見てますね。ええ。ええ。」

 

 

小刻みな動きになる佐山と小椀方の二人。

一瞬の沈黙の後。

 

更にもう一つの異変に気付く。

 

佐山は、ガラス越しに外を眺める。

すると、外からからこちらをジーッと見ている男が居る事に気づく。

その男は、高校生ぐらいの年齢で髪の色は黄色でヤンキー風の服装をしていた。

両手をポケットに入れて、人混みに溶け込むような位置と角度で佐山の方を見ていた。

 

佐山「あの大男達とは別にですね。そこのガラス越しに見てくるヤンキー風の若い黄色い髪の男がいます。」

 

小椀方「え?ヤンキー風?」

 

 

佐山「そっちの方が凄い殺気ですね。あれは事務的に見てきている感じがします。

   もしかしたら、あっちが危ない奴かも。」

 

 

大男どもの方は少しニヤニヤ気味の顔でチラ見をしている。

 

しかし、佐山が指摘している外の若い男は

明らかに無表情であり。

しかも目がぎらついていない。にもかかわらず

殺気と闘気が湯気を立てているかのように悶々と湧き出ているのが分かる。

 

 

二人が、外の若者に気を取られている時、

 

 

既に遅かった。

 

佐山と小椀方のが座っているテーブルが宙を舞う。

 

そのまま店内のドーナツケースに直撃。

 

 

ガッシャーん!!

 

 

 

佐山と小椀方は落下前には既に戦闘体制に入っていた。

 

案の定、

手前に座っていたヤクザ風の大男の二人が真横に立っていた。

 

日本人風ではない事に気づく。

 

しかし佐山はこの時思った。

 

 

佐山「(手を出してきたのが、こっちの雑魚どもでよかった。この人達なら楽勝だ・・)」

 

 

 

謎の男A「悪いが落とし前つけさせてもらうぞ。」

謎の男B「へっへっへ・・・。」

 

 

佐山聡は私服とはいえタイガーマスクである。

 

大男が二人でも、佐山単体に勝てる訳がない。

しかもこの時は警察官も一人いる訳で、明らかに大男二名の方が不利である。

 

 

相手は、ここにいる二人がレスラーと警察である事を知らない訳がない。

 

 

なのだが、、、

 

明らかに分かっていなさそうである。

つまり、雇われてやっているのである。

それを知った佐山は、さきほどの黄色い髪の毛の若者を思い出す。

「もしかしたら、そういう事か!」と気づいた。

 

佐山が相手を投げる。

さきほどのテーブルの様に宙に舞う大男2名。

同時になげた訳では無いのに、同時に投げられたような錯覚に陥る。

 

本気ではない蹴りを数発出す。

適確に全て急所を捉えており、瞬間がすべてお見通しの佐山に大男は反撃のチャンスが無い。

 

警部はイスを持ち出そうとした片方の男の腕を決める。

が、、その男はきめられた腕のまま立ち上がる。

 

佐山はグランド技には移行しなかった。

すべてスタンディングで位置もほとんど動かないという狭い行動範囲内で相手を圧倒した。

 

とりあえず今は

持ち上げられている小椀方を助けなければいけない。

佐山はサマーソルトローリングソバットを相手の肩口から首にかけて決める。

本来はUWFルールのシューティング試合などで使う技であり

空中殺法なみにとても派手な技だ。

 

相手の身長差もあって若干ずれはしたが、あいては崩れるように倒れた。

小椀方はそのタイミングに合わせて腕決めを解除し、手錠をとりだそうとする。

 

 

 

と、その瞬間。。。

 

 

 

ドス!

 

 

 

 

小椀方「あ!!」

 

大男2名を割って入って来た若者に佐山は刺された。

 

 

 

 

佐山「あいたたた。。・・・たた?」

 

刺された太ももを両手で押さえる佐山。

佐山は刺した相手を直視した。

 

なんと、その男は高校生くらいの年齢であった。

髪の毛は黄色に染められており、服装はさきほど目撃したヤンキー風。

煙草と酒の匂いがする。

 

 

ちょうど、さきほどジムで練習していた林と同じ年齢ぐらいの若者であった。

 

 

小椀方「こいつ。Z(ゼット)ではないか?」

 

見た目、不良少年Zの風貌と一致している。

しかし、このとき誰もZの事を知る物は居ない。

唯一、見た事があるのは警部の小椀方のみなのか、Zの事を知っていた。

 

この時、

佐山

天王寺正人

正人の父

剣心

江田本

朝倉

は、まだ不良少年Zと会っていない。

 

 

マフラーで顔を隠しているが、あきらかに不良少年Zと同じ格好をしているのである。

 

佐山「ゼット??」

 

小椀方「似てるかも。でも分からない。」

 

 

 

無表情の目で佐山の目の前に立つ若者は

馬鹿にしたような表情と口調で喋り賭けてきた。

 

若い男「おい佐山、刺されたぐらいで死なないだろ?オマエ。」

 

 

佐山「何を言っているんだ君は。まだ高校生じゃないか・・・。」

 

 

若い男「どうしたほら。 オマエは、、ほんとうに、、、強い男なのか?、、、、はははは。」

 

 

佐山「こんな事で強さを見る事は出来ない。君は今していることを分かっているのか?」

 

若男「おっと。」

 

佐山は若者に左アッパーを繰り出したが、あっさり回避された。

 

若者「刺さったままだから?  おせーぞ。」

 

 

佐山「ぐわあああああ。」

 

アッパーを回避されて、そのまま地面に転がる様に倒れ込む。

佐山は同時に横たわり足を押さえて止血している。

 

 

 

小椀方「先生!!今救急車と仲間よびますね。」

 

小椀方は自分のシャツで佐山の足の止血を行おうとした。

 

そして苦しそうにしている佐山を見て若者は追い打ちをかける。

 

 

 

 

若者「寝てんじゃねーよ。」

 

 

 

 

大男2名もこの状況を見て、自分たちが形成逆転した事を感じ取った。

おそらくだが、この大男達は若者と事前に計画をたてていたのであろう。

 

そして大男2名も罵倒攻撃に加わる。

 

 

 

大男A「ナンダオマエ。寝てんのか」

大男B「朝だよ。おきろー。」

 

 

 

 

 

三人は圧倒的に自分たちが有利になった事で

相手の愚かさを見て養分を吸い取るかのように堪能していた。

 

 

佐山「うぐぐぐ・・・・・。」

 

 

戦意喪失している佐山と小椀方。

 

 

 

若者「あーつまんねー」

 

 

すると大男どもは佐山と小椀方をボコボコに足蹴りを始めた。

 

 

とっさに小椀方は佐山をかばう。

佐山に覆い被さり、足蹴りの洗礼を代わりに受けた。

 

 

佐山「小椀方さん。そうじゃないです。逃げるなら今ですよ。」

 

なんと、この状況で、小椀方を逃がそうとしている。

 

小椀方「佐山さん、まさか・・・・」

 

佐山「ひとがふえてきました。 小椀方さん、私のことはともかくも、

とにかく警察として市民を守りつつ、一市民として通報の義務を!!」

 

 

小椀方「しかし先生。」

 

 

佐山「でないと、小椀方さん。貴方が、、私にとって足手まといです。」

 

小椀方「!!!!!」

 

小椀方は何かを察知した。

それは佐山タイガーの闘気である。

そして、燃える「闘魂」を佐山の目から感じ取った。

 

小椀方はうなずくと無言で立ち去る。

 

小椀方「みなさん危険ですからちかよらないで!もうすぐ警察が来ます。救急車もよんでますよね?」

 

 

佐山を刺した若者は、そんな小椀方の存在を完全に無視している。

 

佐山と対面しながら、ふてぶてしい態度で語り始めた。

 

 

若者「わるいけどな。 俺は雇われた人間だ。 だがなー。  

 

  俺が日本人である理由しってるか?

 

  言葉を交わせるからだ。

 

  伝言をつたえてやる。

 

  これから、おまえらを潰すゲームが始まるぞ。

 

  しかもだ、おまえらが好きな

 

  ルールが有るゲームだ。

 

  俺、ルールなんか大嫌いだけどね。

 

  雇われだから、ルール通りに動いているだけだから。

 

  おまえらの世界で潰すは3カウントだ。

 

  俺たちの世界での潰すは。

 

  引退だ。

 

  そして、依頼者の世界ではな。

  

  潰すは、、、、、・

 

  命ポイッ!!

 

  あーはははは。

 

  」

 

 

 

若者と二人の大男は佐山と小椀方の惨状を楽しむかの様にあざ笑う。

 

中州の人が多い場所ともなれば野次馬も多い。

 

しかし、こんな危険な人間が三人もいて

 

レスラーと刑事に襲いかかっている。

 

普通に考えると、近寄らず身の安全確保の為に一刻も離れようと思うはず。

 

 

 

 

 

そんな状況下、やっと警察が駆けつける。

 

中州交番の警察官。

 

巡回中のパトカー。

 

サイレンが鳴り響く。

 

 

 

 

 

 

 

若者「よお。はやく起きろよオマエ。 命ポイするか? (笑)」

 

 

若者は天井に向かって大声であざ笑う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

佐山「・・・・・・はい。 おはよう!!!」

 

 

若者「あん?」

 

 

若者が正面を向くと、

 

佐山聡がスクッっと立ち上がった状態で。

 

若者の鼻頭と

佐山の鼻頭が

 

くっつくかぐらいの距離で

 

若者の顔面の目の前に仁王立ちしていた。

 

 

若者の目に映っているのは

 

 

すこしだけ笑みを浮かべた表情で眉毛をよせ

しかめ面の佐山聡の顔の中心であった。

盟友の前田明が試合前に飛ばすガン見と同等のものだ。

 

 

 

 

若者「!!!!!」

 

 

 

ー第十話 完ー

 

 

 

 

 

 

今回は長かったですね。

中州での話はまだ続きます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ではまた\(^o^)/