こんにちは。
第三話です。書いた当事の原文のままです。
そういえば、この小説もどきは平成の頃に書いたんです。
サイバープロレス列伝!「闘魂ゲーム」
第三話
::「パパのジム」::
僕はいつもの様に学校に行くと、昼休みのグランドであのお兄さんと出会う機会を得た、
そう。数日前に悪いやつらから助けてもらい、いっしょに帰ってくれたあの人である。
そのお兄さんは言った。
「よう!。 元気?」
僕は笑みを浮かべてうなずいた。
「このまえの奴らは隣町の学校の奴らだったみたいだよ。
この学校にはいないから安心していいよ。」
僕は驚いた。なんて悪い奴らなんだろう。
何組か?と聞いてきたから同じ学校かと思えば隣町の学校だったなんて。
許せない!!まったく。僕は怒りがこみ上げてきた。
しかし、かなり安心してしまったようで僕は少し楽しい気分になってきた。
この町で暮らすのも悪くないな。
僕は喜んで言った。
「そうだったんですか、ありがとうございます。」
するとそのお兄さんは笑いながらこう言った。
「いや、いいんだ。 俺、強いから..。」
聞くところによるとそのお兄さんはス-パータイガージム博多支部の練習生だそうで
ある。小学生の部でありながら、プリシューターに合格し、見事連勝をしている
そうである。名前は「林 幹彦」というそうだ。メモっておこう。
昼休みが終わり僕は授業中に思った。
そういえば僕んちの隣に住むプロレスのお兄ちゃんもジムに通っているのだろうか?
と考えていたのだ。
あのプロレスのお兄ちゃんは結構からだが細いので自分の父が経営するトレーニング
ジムに行けば筋肉なんかすぐに付くんじゃなかろうか?
「ようし今度聞いてみよう。」そういって僕はガッツポーズをした。
しかし、今は授業中だった。
先生:「天王寺君!!。 ガッツポーズなんかして張り切っているねぇ。」
教室内は大笑いであった。
夕方、うす暗くなるとその隣のプロレスのお兄ちゃんはトレーニングを開始する
ので僕は外に出て待っていた。
僕は庭先で待っていたが、いくら待っても今日に限り出てこない。
「どうしたんだろう? 風邪かな?。」
そういって僕は隣の家の庭先を覗こうとブロックの壁に登ってみることにした。
自分で踏み台を拾ってきて登る時の気持ちはまさに泥棒か痴漢になったような気分
である。
ここで僕は観てしまったのである。
僕は息を飲み込むように言った。
「な...なにしてんの?。」
なんと隣のプロレスのお兄さんは
お腹を上に向けて「ひーひー。」とうなっていたのだ。
僕はなにか怪我でもしたのではないかと心配してしまったのだ。
「怪我でもしたの? おにいちゃん。」
するととなりのお兄さんは立ち上がり、強張った顔で言った。
「ああ、正人君か。 これもトレーニングだよ。 ブリッジというんだ。」
僕:「ブリッジ?」
「そう、首を鍛えるトレーニングさ。」
初めてみる異様なトレーニングであったのでちょっと感心した。
僕はここで、お兄さんに体を鍛えるならば父のトレーニングジムに来ないか?
と言うと お兄さんは「お。ウエイトトレーニングか..。でも遠慮するよ。」
と悩んだあげくにそう答えた。
そこで今度はスーパータイガージムのことをそのお兄さんに話した。
「へぇ~。 スーパータイガージムか..。 よし行く!!。」
僕は役にたったといううれしさから「やったね。」と飛び上がって喜んだ。
「で、いつスーパータイガージムに行くの?。」と僕は聞いてみた。
するとそのお兄さんは言った。
「ス-パータイガージム?。 いや俺は君のおとうさんのトレーニングジムに
行くよ。」
僕は目が点になった。「へ?。」
<<僕と隣のお兄さんが父のジムに行くようになって2年が過ぎた>>
僕は父のジムで隣のお兄さんと一緒になって頑張った。
(もっとも僕は小学生であるのでほとんどはリタイヤ状態だったが..。)
プロレスが好きなお兄さんに僕はいつもプロレスの話を聞かされた。
つまり僕も強制的にプロレスファンになってしまうのだ。
トレーニングを重ねる度に隣のお兄さんは筋肉も付き体が大きくなってきた。
僕は少学3年生になり、隣のお兄さんは高校3年生。そしてあの「林 幹彦」お兄さんは
中学2年生になっていた。
ついに隣のお兄さんは就職してしまうことになり、お別れの時が来た。
僕と隣のお兄さんが最後に喋ったのは上京の前日の夕方であった。
「東京に行ってもトレーニング頑張ってね。」
「おお! まかせんしゃい!!。」
僕はもう明日から隣のお兄さんと話が出来なくなると思うと とてつもなく寂しくなった。
そしてさらに月日は流れた。
ー 第三話完 ー
幼少の記憶から小学生活を駆け抜けてきました。
主人公はまだ子供なのですが、これから頑張っていくことでしょう。
さて令和の現在にナレーションとして書いていますが、
そろそろ加筆調整もしていこうと思います。
次回は、二人目の主人公が登場します。
戦々恐々としてしまう展開が待っています。
ではまた\(^o^)/