「泰葉、泰葉、ちょっと開けて頂戴。」

 

おもちゃやぬいぐるみを積み上げて

バリケードにして

扉を開かないようにしていたから

向こうから

母が呼びかける

 

「あなたは、優しいのね、

おとうとをとても大切にしているのね。

ありがとう。わかったから、出て来て頂戴。」

「嫌です。」

「みんな、待っているから、お願いだから。」

「お母様が、なんと言おうと、嫌です。」