もう一度

暖まりましょうねと

母が促して

 

湯船に戻ると

幸せそうな顔になった母は

子供の頃の幸せと一緒にいたくなったのか

思い出話しを始めた

 

「私の母はね、

それはそれは優しい人だったのよ。

私は一度も怒った声や

強い口調を聞いたことがなかったの。

美人という訳じゃないのに、

物腰がしとやかでねー」

 

「物干ですか?」

おとうとが真剣に質問する