僕は伊集院静の小説や「大人の流儀」も好んで読んだ。

彼は日本経済新聞などに、新成人・新社会人に贈るエッセー広告に寄稿していた。

1978年から15年間書き続けた山口瞳が急逝したことを受け、2000年からは伊集院静が今日まで23の熱きメッセージを掲載していた。

だれもが、一度は向き合わざるを得ない人生のテーマを考える上で、ヒントになる言葉が満載だった。
2021年の「孤独を学べ」などは印象深い…

さて、2024年の贈る言葉を提供する人は誰になるだろうか?



「若者はたった一人、マスターズの舞台を目指して、一人修練を続けた。敗れたコースで、皆が立ち去った後も、一人でパターを打ち続けた。星の灯(あか)りだけが、彼の口惜(くや)しさと歯ぎしりを、見つめ、聞いていた。ゴルフに神様がいたら、そんな彼の姿を神様は見ていたのかもしれない」松山英樹の米マスターズ初優勝に寄稿したメッセージも感慨深いものがあった。


2014年に文化塾で伊集院静を講師に招き、話を聞く機会があった。
文章が上手、話が上手は全く別の才能なのか?
心に響く内容ではなかった記憶がある。が、実に男の色気と艶のある男だった…