もう20年くらい前だと思うが、歯が痛くて朝の3時くらいに目が覚めたことがあったと思う。
薬局も歯医者も開いていない時間だったので、何時間かうんうん歯痛で苦しんだ。
その経験があって以来、がんばって歯磨きをするようになったのだと思う。
おかげでそれ以来一度も歯痛に苦しむことなく人生を過ごしてきた。
わたしのように「育ち」がわるく歯並びのよくない人間でも、それなりに歯磨きをがんばっていると歯痛にならなくて済むようである。
自分の場合の歯磨きのがんばり方であるが、歯磨きの頻度と磨く方法の多様さの掛け算によって表すことができるものである。
頻度に関しては朝起きたら磨く、朝のコーヒーを飲んだら磨く、昼飯の前に磨く、昼飯の後に磨く、などである。
磨く方法の多様性に関しては、現状では普通のトラディショナルな歯ブラシ、電動歯ブラシ、ブラシ形状が尖ったポイントブラシ、フロス、歯間ブラシ。
そして少し前からジェットウォッシュ式のやつ、水流の圧力で磨くマシンを3千数百円でAmazonで買って使っている。
さらに言うと、ブラシ類は歯磨き粉を付けて使うときと歯磨き粉なしの時とある。
ついでに言うと出かけた時に外でも磨けるように外出専用の電動歯ブラシもひとつ用意してある。
パナソニックの乾電池式の、キャップをはめると少し太いボールペンくらいの大きさになって持ち運びに便利なやつ。
値段も2千円くらいでそんなに高くもなかった。
それで少し前からは歯磨きの目的意識が少し変化していることに自分で気がつき始めている。
歯痛の教訓から執拗な歯磨き習慣が始まったわけであるが、最近は自分の中でホワイトニング的な意識が強まっているように感じる。
別に今さら異性にモテたいわけでもない。
いや、モテるのなら別にそれで構わないわけだが、歯磨きの目的はその限りではない、はずだ。
わたしは毎日コーヒーを飲むのだが、コーヒーを飲むと歯に茶色の着色汚れが定着しがち。
電動歯ブラシで歯磨き粉付きで磨いていると、着色汚れがよく落ちるということに気がついたのだ。
特に歯の裏側の着色は、自分でも気がつきにくいし他人からも見えないから注意が必要だ。
誰からも見えないはずの歯の裏側をきれいにしていると、何かこう、気分が上がる感じがあるような気もする。
ちょうど、普通は見えない下着でおしゃれするみたいな。
下着でおしゃれとかしたことはないが。
というのが最近の歯磨きに関する、わたしの思想的状況であったりする。
おしまい。