パリオリンピックまであとひと月ほどらしい。

今、陸上選手権をやっておりこれが五輪選考会も兼ねていて、田中希美さんとかドルーリーさんとかも出場している。

その中で最近やたらとネットニュースに出てくるのが400mハードルの豊田兼選手。


お父さんがフランス人のハーフで身長195cmのイケメンで、なおかつ110mハードルと400mハードルの二刀流だというので騒がれているようだ。

ハーフやイケメンの件はともかくとして、110mハードルと400mハードルの二刀流というのはかなり珍しいらしい。


わたしは最近、現在も400mハードルの日本記録保持者である為末大のYouTubeをよく観ている。

このところ厚底シューズの歴史を辿ったり、実業団チームの経済事情について考察を深めたり、なかなか興味深い内容の動画を出している。


その為末大のYouTubeでおととい出た動画で、珍しく本業の400mハードルの話をしていた。

豊田兼選手の活躍というか話題性に乗っかって出た動画のようである。


それで、動画の中で400mハードルの走り方について解説していた。

その「400mハードルの走り方」が、今まで見たことのないというか、想像したことのない内容で、とても面白かった。


一言でいうと400mハードルは、1台目のハードルを超えるところまでにレース中の最大速度に達しあとはどれだけなだらかに減速していくか、そういうレース、ということらしい。

途中で再加速しようとするとエネルギーロスになり、タイムが出ない。


タイムを出すためには1台目ハードルまでの加速を最大化すること、そこからの減速率を抑えるというか滑らかにすること、この二つの軸を攻めていく。

その視点で現役選手の走りを分析すると、世界記録保持者のワーホルムや二番手三番手の選手はこの部分であと0.3秒くらいタイムが上げられそうだな、とか分かる。

動画では、豊田兼はもっと最初から攻めていった方がいいと言っていたが、分析の内容からとても説得力のあるアドバイスのように思われた。


陸上競技とか単なるかけっこであるが、構造化して分析すると速くなるためのポイントがはっきり浮かんでくるのはとても面白いと思った。


 

同じネタで投稿する

 

他の投稿ネタを確認する