Yahoo!ニュースに、福島県内の税務署職員が兼業禁止で懲戒停職処分になり辞職した話が出ていたのを見かけた。
ニュース記事によると、20代の税務署職員が育児求職中の1年半の間に自動車62台と携帯電話4台を転売して2億円を売り上げたのだという。
自動車はネットオークションや新車中古車の販売店から仕入れ、いちばん高いやつで1台1200万円で売れたらしい。
このニュース記事には論点がいくつかあるような気がする。
ひとつは公務員の兼業禁止規定の是非。
次に思うのは、転売ヤーの商売がそんなに簡単なのか、それともこの人が特別の才能があったのか、というあたりの話。
あるいは、ひょっとしたら今は円安で中古車の海外転売がホットになっているとか、中古車販売業界の話もあるかもしれない。
それと、育児休業中に副業に勤しむことの是非も論じられるべきような気もする。
とりあえずこの20代職員は副業がばれて税務署より停職1ヶ月の懲戒処分が下されて同日付で直ちに自主退職したらしい。
それはそうだろうと思う。
売上が2億円という話なので利益がいくら残ったのか知らないが、本人は楽しくて止められなかったと言っているのでそれなりに儲けはあったのだろう。
中古車を転売する場合には、オークションとかでを買った後に外観や特に傷んだメカ部分とかを修繕して価値を上げて利益を稼ぐ、みたいなのが普通なのかもしれない。
この20代男性も仕入れた車を修繕して転売していたのだろうか。
その場合整備士資格の有無とか道路運送車両法的なことも問題になる。
あるいは仕入れた車を資格のある修理屋に出していたのかもしれないが。
とにかくこの20代男性は懲戒処分を受けて躊躇なく税務署を退職したらしいので、たぶんこれからはこの道で生きて行くのだろう。
この道で生きて行くということなら、古物商とか道路運送車両法とかの中古車販売業周りの環境整備もとっくの昔に済んでいるのかもしれない。
ということでこのニュースは、地味な割に大変な税務署の一職員を何の未練もなく辞めて、好きな自動車の商売に華麗に転職した若者の話、ということらしい。
この際役所の兼業禁止規定も少し見直した方が才能のある人材を引き留めるのにいいような気がするが、まあその辺は難しいのかもしれない。