こんにちは。





旅レポの続きです。
お時間ある方はぜひお付き合いください♡







長野に着いたその日は
戸隠神社五社巡りをして
素敵な宿に泊まりました。



宿からの景色を朝から堪能してから

旅の2日目は善光寺へ。

【遠くとも一度は詣れ善光寺】
そう言われるほどのお寺。
(ということを当日知った)


善光寺はすべての人を受け入れる
無宗派のお寺なんだそうです。

日本仏教の諸宗派が形成される前から存在するため
特定の宗派に属さないのだそう。

女人禁制の寺社が多かった時代から
積極的に女性に門戸を開いてきたお寺とのこと。

そういう話を聴くと、ああいいなぁと思う。


この日は土砂降りの雨。

そういえば新婚旅行のイタリアでも雨が多かったな
なんて思い出しながら歩きました。

これを買おうかちょっと悩んだ。
(水曜どうでしょうの影響)




善光寺のご本尊、一光三尊阿弥陀如来は
百済から日本に渡ってきた最初の仏像と
いわれている。

しかし絶対秘仏なので誰も見たことがない。

鎌倉時代に身代わりの前立本尊が作られ
それが7年に一度だけご開帳されるそうです。

誰もみたことがないのに
「そこにある」とみんなが信じてる。
よく考えたらすごいことですよね。




ここは本堂の手前にある山門。

この門の中に入れるようになっており
その中を歩いていると
壁に落書きが沢山書いてある。

よくよく見ると、参拝にきた方が
自分の名前と日付を書いたものでした。

「明治◯年」とかでも驚きなのに
「安政◯年」「嘉永◯年」なんてものもあり
それを眺めていると長い長い歴史を感じました。

当時の人々もここへ
遠くから参拝しに来たりしたんだろうな。

飛行機も電車も車もない時代
やっとの思いでここに辿り着き
そしてその証として、
己への誓いとして、名前を残していったのか。

当時の方々の信仰心と幸せを願う思い。
それがひしひしと伝わってくるようです。


そして現代を生きる私は
こうしてブログに書く(笑)



なんだかよく分からないけど
お線香を焚いてみる。



本堂の横にあった経蔵(輪廻蔵)

この丸い石を回すことで
一切経全て読んだのと同じ功徳を得られる。


えっ?!(笑)と一瞬思ったけど
よくよく考えてみると
字が読めない人や目が見えない人、
耳が聴こえない人、
そして仏教に詳しくない人たちさえも救おうとする
広くて温かい心を感じますね。


近くにはもっと大きくて
お神輿みたいな経蔵があって
それを夫と押して歩きました。




ここが国宝に指定されている
善光寺の本堂。
宝永4年に再建されたもの。

湿気で髪が広がってます。どうでもいいけど笑


この日の朝、宿を出発する前
私たちを担当してくれてるマネージャーさんに
「今日はどちらへ?」と聞かれて
「善光寺に行きます」と答えたんです。

そのとき夫が尋ねました。
「善光寺の見どころなどはありますか?」

するとそのマネージャーさんが
話してくれたんです。


「善光寺の本堂の中にお戒壇というのがありまして
そこは真っ暗で光が全く入ってこないんです。
だから木の壁を手でつたいながら歩くんです。

以前、藤井荘にお泊まりになった老夫婦が
善光寺に参拝して帰られたとき
奥さまがこうおっしゃったんです。

「私は夫がどんな世界で生きているのかを知ることができました」

ご主人は目が見えない方だったのです」


お戒壇巡りで暗闇の世界を体験して
奥さまはご主人のお気持ちが少しだけ垣間見えた。


そのお話を聴いて、私は涙が溢れました。
(最近人前でも平気で泣く)


なんだろう。
なんとも言えない温かい気持ちが
こみあげてきました。




ちなみにお戒壇巡りとは、
秘仏のご本尊が祀られている床下を歩けるようになっていて、ご本尊の真下の場所にある錠前に触れることで、ご本尊との結縁を果たせると言われています。


このお話を聴いて行ったこともあり
私にとってもこのお戒壇巡りは
とても印象的な体験となりました。


暗闇の中を歩いていると
何にも見えません。

前には見知らぬカップル
そして後ろには夫がいるのですが
その気配さえも感じられないくらい深い深い闇。

誰かの声がすると少しホッとする。

いつもの私は静けさが好きで
人の話し声はあまり好きじゃないのだけど
この時ばかりは人の声が
私に安心を与えてくれたのです。

そして暗闇の中で
ご本尊と繋がる錠前を探り当てたとき
嬉しい気持ちになり

出口が近づいて光が見えてきたとき
気持ちの緊張が一瞬で解けて
更なる安心を与えられました。


このお戒壇巡りは
「ない」を感じるためのもの。


暗闇という「ない」世界でも
実は「ある」のだということを
身をもって体験したように思います。


ただ暗闇の中を歩く。


すると
私には大切な人や景色を見る目があり
それらを照らしてくれる太陽がある
と改めて感じる。


生まれたときからそこにあるものを
改めて「与えられてるもの」として
再認識できるのです。


そしてそれは闇の中にいようとも
「ある」のです。




怖いくせにその感覚が嬉しくて
2度も暗闇の中に入りました。


いつか体験してみたいと思ってた暗闇の世界。
やってみないと体感できない
深い気づきがそこにはありました。






この日は私の体調不良もあり
善光寺とその周辺を巡って終わり。


3日目は次の目的地に向かうため
この愛しき宿ともお別れ。
山の幸の美味しさもさることながら
一つ一つの器も目を楽しませてくれました。


藤井荘、必ずまた行く!!!



宿を後にする前
マネージャーさんに勧められた
雷滝に向かう道すがら
お猿さんと出会いました。


雷滝
思ってたよりすごく大きな滝!!


こんな近くに行けます



雨の翌日だったせいもあるだろうけど
にしてもすごい水量でした。


滝の向こう側にも行けました。









そうして3日目が始まりました。


…続く