今日の昼、天気も良いので窓を全開にして部屋の掃除をしていた時のこと、

背後で「チャリーン！」と聞きなれない音がした。

振り返ると、父の形見として実家から持ち帰っていた飛行機（父が生前作ったのだろうと思っている手作りの模型）が、

風にあおられたのか、床に落ちて翼が無残にも壊れていたのでした。

「そうかぁ。。」

これを見て、以前から書くかどうか迷っていたこの話、やっぱり書いておこうと思い立ちました。

ｖｖｖｖｖｖｖｖｖｖｖｖｖｖｖｖ

私が子供の頃、悩まされたものの一つが「お化け」。

幸いに姿は見たこと無いのが救いとはいえ、それはそれは毎日が怖かった。

お化けに限らず、両親が共働きだったので、昼間でも一人で留守番となると、

人形ケースの中の人形、ころがっている雑誌の表紙の人の顔、全部が一斉にこちらを凝視してくる。

そして夜、眠りにつこうとすると、まぶたの裏におどろおどろしい人の残像が消えては浮かび、果ては地の底からくるようなうめき声。

今思い出しても、よく耐えたものだと思う。

そしてそれを翌朝両親に話すと、父が言う言葉は決まって、

「そんなもん、おったらここに連れてきてみぃ！」

だった。

そんな父ではあったけれど、一つだけ自身の不思議体験を何度も話していた。

それは、まだ私が物心付く前（生まれる前？）、バイク事故で大けがをした父が、病院で手足を押さえつけられながら、顔や舌を縫われていた時のこと、父は病室の天井から自分の様子を見ていたという。

そして、はたと戻らねばならないことに気付き、身体に突っ込んでみたら生き返ったのだと。

それはともかく、日夜そんな感じだったので子供ながらに心配事があった。

それは、親が死んだとき、夢枕に立たれたらどうしよう、というものだった。

夢ならともかく、目を開けてもまだそこにいたら、心臓止まる～！卒倒する～！！

「なあ、お父ちゃんが死んでも出てこんといてなー」

「分かった、分かった、出ぇへん」

そんな会話を何度かした。

時は流れ、昨年の2月末、父は他界した。

しかもあろうことか、丁度その時、私はフィリピンの英語学校に短期留学中。

そのため、看取るどころか、告別式にも出られなかった。

約束を守ったのかどうかは分からないけれど、確かに父は姿を現さなかった。

しかし、帰国後明確なアピールを見せてきたのだ。

それも、びっくりするような技を出して。。

続く

＾＾＾＾＾＾＾＾＾＾＾＾＾＾＾＾＾＾＾＾

ところで、無残に壊れた飛行機の翼は、ボンドで引っ付けてなんとか復活

（ちなみに、飛行機好きの父は、死ぬ間際まで大小いくつもの飛行機を作っていたのです）。

父からの知らせ