「シュガー・ベイビー」ーその意外な進化

昭和のアイドル・Winkをご存知でしょうか。ヒット曲「シュガー・ベイビー・ラブ」が芸能界を席巻した当時、その甘いメロディとともに「シュガー・ベイビー」という言葉は愛らしい恋人を意味していました。元々は海外の曲のカバーなので、もしかしたら世界中でそのロマンティックな響きに心を奪われたのかもしれません。

 

2025年の今、「シュガー・ベイビー」はまったく新しい意味を持つようになりました。そう、「パパ活女子」です。あのノスタルジックなフレーズが、経済的支援とデートを交換する現代の関係性を指す言葉に進化するなんて、誰が想像したでしょうか? この意外な変遷に驚き、私はこの「シュガー・ベイビー」という言葉が使われるアメリカのパパ活事情について調べてみました。そして、「調べていくうちに、他の国どうなの?」という好奇心が芽生えてきたので、勢いそのままにその他の国々についても、その文化や背景が織りなすパパ活の多様な姿を掘り上げていくことにしましょう。

 

 

日本におけるパパ活の定義

日本でのパパ活は、主に大学生や20代の女性が経済的に余裕のある年上の男性(パパ)とデートや交流を通じて金銭的支援を受ける行為だということは、このブログを読んでいる方にはもうおなじみでしょう。日本的な特徴としては、疑似恋愛のようなスタイルで、かつて「デートクラブ」の香りが残っているように感じます。

 

性風俗とは違い、性的な関係を持つことなく食事やショッピングなどの「付き合い」だけで女性が報酬を得るケースも多く、「恋人風の雰囲気」や癒しを提供することが重視されます。ただし、その関係性は状況により変化し、交渉次第で体の関係を持つようになる場合もあり、個人差が大きいのが実情です。

 

日本のパパ活は、専用アプリ(Paters、SugarDaddy、ラブアンほか)や出会い系サイト、SNS(X、InstagramのDM)が主流で、高級層向けには交際倶楽部を介した紹介もあります。プライバシー重視の文化から、身バレ防止、安全なデートを強調する傾向があり、公共の場でのデートが好まれます。

 

 

アメリカのシュガーデーティング:日本の文化との鮮明な違い

アメリカの「シュガーデーティング」文化は、日本の恋人風のパパ活と対照的。Seeking(旧SeekingArrangement)やSugarDaddyMeetなどのプラットフォームでは、報酬や関係の条件を初回から明確に交渉する透明性が特徴。契約的なアプローチが強く、個人主義に基づく「節度あるコミュニケーション」が重視されます。Xの投稿でも、「PPM $500」など具体的な条件を提示するシュガーベイビーの声が目立つようです。

 

アメリカには日本のような性風俗の店舗はなく、あるのはアングラな存在で、個人間でやりとりするコールガールがよく見受けられます。おそらく、この流れがインターネット、SNSの普及でカジュアル化し、シュガーデーティングの文化を作り出したのでしょう。

 

日本が「感情的なつながり」や、曖昧な関係を好む文化に対し、アメリカでは非常に現実的、効率的な関係が主流。さっと会ってさっとやってさっと別れる感じです。ただし、気が合えば長期的な関係で感情的つながりを求めるケースも存在するようで、一概に「ドライ」とも言い切れないのが人間らしいですね。アプリ利用が一般的で、人種もメニューにあるのがアメリカらしいですね。アジア人女性が好なアメリカ人男性は多いらしいので、重要な選択肢なのでしょう。

 

 

世界各国ではどうなのか?パパ活の特徴と文化的背景

パパ活(シュガーデーティング)は世界中で独自の進化を遂げています。以下に各国の特徴をまとめてみました。AIに相談しながら、ネットで二重チェックしているのですが、誤っていたり、情報として古い部分があるかもしれません。そこがどうかご容赦ください。

 

◎カナダ

  • 特徴: アメリカと似た契約型。Seekingが主流で、学費や家賃の高騰が背景。合意に基づく関係はグレーゾーンですが、明示的な売春は違法です。

  • 文化: 個人主義と経済的実用性がパパ活を後押ししているようで、Xの投稿では、学生が学費目的で活動するケースが報告されています。

 

◎イギリス

  • 特徴: Sugar Daddy UKやSeekingを利用。ロンドンの生活費高騰から、富裕層と学生のペアが多いようです。「奨学金デート」という表現もあるとのこと。

  • 文化: 恋愛感情を伴わないドライな関係が一般的ですが、個人差あり。英国の階級社会なので、若い女性はやはり上流層を狙うのでしょうか。

 

◎フランス

  • 特徴: ロマンス文化によりパパ活はあまりオープンになっていません。AdopteUnMecなどの出会い系アプリが利用され、「互恵的(協力関係を築き、それぞれが相手に見返りを与えること)出会い」という言い方を好むそうです。

  • 文化: 恋愛至上主義であることから、直接的な金銭取引を隠す傾向にあります。関係性によっては、売春とみなされるリスクがあることもその理由でしょう。

 

◎ブラジル

  • 特徴: 「Meu Patrocinador」などのアプリやSNS(WhatsApp)が主流です。貧困やインフレが背景にあり、出会いの延長線上に恋愛感情を求める傾向があるのだとか。

  • 文化: 宗教的・道徳的批判が強く、非公式な活動が多いようです。日本の感情重視のパパ活に近いといわれています。

 

◎シンガポール/香港

  • 特徴: 富裕層の男性と若い女性との関係がパターン化しており、シンガポールは高級クラブ経由、香港はコールガール文化との境界線が曖昧なようです。

  • 文化: 経済格差と学歴社会の影響で、若い女性にパパ活への参加を促進しています。法的グレーゾーンで秘密性が高いのが特徴。

 

◎中国

  • 特徴: 「包養(パオヤン)」文化がパパ活に類似しています。マッチングアプリ「陌陌(MOMO)」で活動するが、中国らしく検閲のリスクがつきまといます。

  • 文化: 富裕層の「愛人」文化が根強く、長期的な支援関係が一般的。法的には不透明。

 

◎オーストラリア

  • 特徴: Seekingが主流で、学費や家賃目的の女性が学生が多く参加しています。州により規制が異なるようです。

  • 文化: 実用的な契約文化があり、この風潮がパパ活普及を下支えしています。Xでは学生の参加が触れていることが話題になっています。

 

◎中東(例: UAE)

  • 特徴: 公には禁止とされているが、富裕層は非公式な活動として行っているようです。マッチングは国外アプリ(Seeking)を利用。特にドバイでは桁違いのお金持ちが、世界中から美女を呼び寄せるようですが、先日の「ドバイ案件」が話題になったように、危険なトラブルに見舞われる可能性はあるでしょう。

  • 文化: イスラム法による厳格な規制が影響しています。そのため秘密裏の活動が中心で、渡航した女性が帰れなくなる事案も噂になっています。

     

 

世界は今日もシュガーであふれている

「シュガー・ベイビー・ラブ」の甘い響きから始まったパパ活の物語は、世界中で独自の色を帯びて進化しているようです。日本では恋人風の癒しを重視し、アメリカでは契約的な透明性が特徴的。カナダやオーストラリアは実用主義、フランスはグレーな表現、ブラジルは感情的つながりを求めるなど、各国の文化や経済状況がパパ活の形を形成しています。

 

もし海外の人とつながりを持ちたいのであれば、語学力さえあれば各国のアプリやサイトを利用されば可能。しかし、見知らぬ国と個人間でのやりとりを行うのは、相当その国の文化に詳しい人でなければ危険でしょう。

 

交際クラブによっては海外支社を持っていたり、外国のクラブと提携しているケースもあるので、興味があれば調べてみるとよいでしょう。

 

日本でも危険な状況があるほどなので、海外の扉を開く方は、くれぐれもご用心のうえで。