こんにちは。さて昨日は、先輩のゼミ生同士の仲が良


かったのは、「代打」の指導教官の影響が大きかった


ではないか、という話をしました。





私の指導教官は、私たちが3年になるまで、企業で言


う「出向」のような感じで、ある学内的な役職に就い


ていました。そのためその期間中、非常勤である大学


の教授が、代わりに34年のゼミや卒論指導、一部の


講義を担当したのです。その教授というのが何とも紳


士的かつ気さくな方で、ゼミ生の誰もが慕い、特に女


子学生は皆大好きで、ゼミ合宿中は、食事のたびに周


りを女子学生に囲まれるような、いわば太陽のような


方だったのです。変な話ですが、男として理想的なミ


ドルであり、一種のジェラシーを感じたほどです。





私は、理想的な組織やグループになるかどうかは、上


司や先輩、指導者など目上の方の人柄や接し方による


ところが大きいと思っています。それは、同級生100


%のグループでも、リーダー的存在だった人がどうい


人かによると思うのです。1学年上のゼミの先輩た


は、11人は皆違うキャラクターで、たとえおおざっ


ぱにタイプ分けしても、34種類はあったと思います。


要は、いわゆる「普通の人」がいなかったのです。





ゼミ長だった先輩は、いわゆる「姉御肌」タイプでし


たが、普段のようすから察すると、おそらく高校まで


は優等生ではなかったかと思います。ところがそんな


ゼミ長が、時にはじけ、時に天然ボケをかますなど、


意外な一面を見せることがあったのです。ただ、単な


るゼミの集まりに過ぎなければ、そんな一面を、まし


てや後輩が見る機会はなかったと思います。





でも、おそらく結果的にそうした面を引き出したのが、


その「代打」教官だったと思います。・・・あくまで


これは私の想像ですが、でもほぼ間違いないと確信し


います。それくらい、親戚のおじさんかのように気


さくに接してくださっていたのです。





でもそれでいて、いざ研究発表になると、物腰は柔ら


かいものの、指導の中身はかなり厳しいものがあった


のです。ただ、決まって最後は今までの成果を何らか


の形でねぎらい、前向きな形で今後も続けてほしいと


いう願いを込めて締めるのです。こうした雰囲気のゼ


ミが楽しくないはずがありません。