こんにちは。さて昨日は、先輩のゼミ生同士の仲が良
かったのは、「代打」の指導教官の影響が大きかった
のではないか、という話をしました。
私の指導教官は、私たちが3年になるまで、企業で言
う「出向」のような感じで、ある学内的な役職に就い
ていました。そのためその期間中、非常勤である大学
の教授が、代わりに3・4年のゼミや卒論指導、一部の
講義を担当したのです。その教授というのが何とも紳
士的かつ気さくな方で、ゼミ生の誰もが慕い、特に女
子学生は皆大好きで、ゼミ合宿中は、食事のたびに周
りを女子学生に囲まれるような、いわば太陽のような
方だったのです。変な話ですが、男として理想的なミ
ドルであり、一種のジェラシーを感じたほどです。
私は、理想的な組織やグループになるかどうかは、上
司や先輩、指導者など目上の方の人柄や接し方による
ところが大きいと思っています。それは、同級生100
%のグループでも、リーダー的存在だった人がどうい
う人かによると思うのです。1学年上のゼミの先輩た
ちは、1人1人は皆違うキャラクターで、たとえおおざっ
ぱにタイプ分けしても、3、4種類はあったと思います。
要は、いわゆる「普通の人」がいなかったのです。
ゼミ長だった先輩は、いわゆる「姉御肌」タイプでし
たが、普段のようすから察すると、おそらく高校まで
は優等生ではなかったかと思います。ところがそんな
ゼミ長が、時にはじけ、時に天然ボケをかますなど、
意外な一面を見せることがあったのです。ただ、単な
るゼミの集まりに過ぎなければ、そんな一面を、まし
てや後輩が見る機会はなかったと思います。
でも、おそらく結果的にそうした面を引き出したのが、
その「代打」教官だったと思います。・・・あくまで
これは私の想像ですが、でもほぼ間違いないと確信し
ています。それくらい、親戚のおじさんかのように気
さくに接してくださっていたのです。
でもそれでいて、いざ研究発表になると、物腰は柔ら
かいものの、指導の中身はかなり厳しいものがあった
のです。ただ、決まって最後は今までの成果を何らか
の形でねぎらい、前向きな形で今後も続けてほしいと
いう願いを込めて締めるのです。こうした雰囲気のゼ
ミが楽しくないはずがありません。