こんにちは。さて昨日は、私の論文のだいたいの方向


性と骨組みが決まり、それらに肉付けする段階に入っ


てもまた苦労した話をしました。





理系のような、実験の積み重ねに基づく結論付けでは


ない上、まだ自分自身でも漠然としているため、なか


なか形にならなかったのです。これではらちがあかな


いので、とにかく決めよう・まとめようと思っても、


どこから手をつけていいかわかりませんでした。





そして、私が最も苦労したのは書き出しです。ギリギ


リまでどうすればいいのか迷ったため、最初は書く内


容が決まっているところから始め、まとまり次第最初


の部分を書いたのを覚えています。





ただ、物書きの人にもそういう人は多いようですが、


それがやりやすくなったのは、原稿用紙に手書きのス


タイルから、ワープロからパソコンへとデジタル化し


たたまものだと思います。書きたいところから書き始


めることができ、しかも加工が自由自在ですので、手


書きの時のような、清書や字数調整等は必要ないので


す。でも、昔はそれが当たり前だったのですから、さ


ぞ大変だったと思います。そういう意味では、パソコ


ンは、まさに「考えながら書くにはもってこいのツー


ルだと言えると思います。





・・・それはさておき、漠然としながらも自分の立ち


位置を決め、卒論の柱となりそうな文献や、それらと


は相対する立場の文献とが何とか揃いました。もちろ


んそれだけでは足りないのですが、かろうじて最低限


の準備はできたのです。でも、問題はここからです。





両者を読み比べ、それぞれの主張はわかったものの、


それらをどう展開していいのかがよくわからなかった


のです。早い話が、卒論のいわば「型」がつかめなか


ったのです。結果としてはとても大変だったのですが、


当初は、私の中では、「要は文献自体が卒論の『見本』


だと思って書けばいいのだろう」とたかをくくってい


たようなところが正直ありました。でもいざ机に向か


うと何も出てこないのです。また、ゼミ室には歴代の


卒業生の卒論が保存されていましたので、それも参考


にしようとしていろいろ見たのですが、やはりピンと


きません。とにかく第一文目が書けなかったのです。