こんにちは。さて、話の流れで、海外の語学学校と日
本の英会話スクールとの違いの話をしています。
この手の話になると、よく「英会話スクールに行くく
らいなら、語学留学する方が英語の上達が早く、効果
的だ」などと、日本の英会話スクールを批判的に言う
人がいます。私は、海外の語学学校に通うメリットは、
受講生が全員日本人ではないため、英語への必然性が
生まれ、たとえ日本人同士でも、照れなく普通に英語
を話そうという気持ちになれることだと思っているの
で、「英語の環境」に注目していることは共通してい
ます。そういう意味では、その意見に反対ではないも
のの、本質は国内か海外かではないと思うのです。そ
れは、日本にいるより海外に行く方が英語が早く上達
するとは限らないと思うからです。
例えば、留学は留学でも、海外の大学・大学院で、ネ
イティブの学生と一緒に「英語で学ぶ」留学と、海外
の語学学校で「英語を学ぶ」のが目的のため、ネイテ
ィブの学生がいない語学留学とは全く違うという話を
しました。意外と思われるかもしれませんが、語学留
学生の場合、ホームスティでもしない限り、ネイティ
ブの人との接点がほとんどないのです。
よく著名人が「留学時代の友人で、現在アメリカの某
商社の取締役をやっている●●氏が・・・」などとい
う場合がありますが、この場合の「留学」は、海外の
大学・大学院への留学を指すことがほとんどです。ネ
イティブの学生と一緒に、実質同じ立場でキャンパス
ライフを送るわけですから、ありえる話です。
一方、語学留学の場合は、周りがみんな留学生で、少
なくともそこから付属の大学への編入でもしない限り、
ネイティブの学生と接する機会はありません。とはい
え、そこで知り合った、例えば中国や韓国、タイなど
のアジアの留学生と接点を持てれば話は違うかもしれ
ません。ただ、実際にはこれもまれなケースです。
それは、例えばアメリカに行く以上、アメリカ人と知
り合いたいと思う心理が働くため、あまりアジアの留
学生に目が行かないという面もあります。でもそれ以
上に、日本人と他のアジアの留学生とは、目的が全く
違う場合が多いからだと私は思います。