「ミスが多い人」「失敗が多い人」と言われれば落ち込むし腹も立つだろうが、「ドジな人」ならば笑い飛ばせてしまえるだろう。
自分のことを「ドジなもので」などと軽く自嘲していうこともある。
「ドジ」には、失敗はするけれども許せてしまう、笑えてしまう、そんなニュアンスが含まれているようだ。
だが、これが「ドジを踏む」というとまた少し感じが変わってくる。
「あいつはまたドジを踏んだ」「仕事でドジを踏んだ」といたようにいくらかトゲのある言葉になってくるのだ。
どうも、「ドジ」は踏むとまずいものらしい。
では、踏んではいけない「ドジ」とはなんのことなのだろうか。
まず、簡単に言い表せれば、間の抜けた失敗、間違えをする、ということになりますね。
「ドジ」は「土地」という語が変化したものだといわれる。
昔は、相撲で土俵の外に足がついて負けてしまうことを「土地を踏む」といった。
それがドチを踏む―ドジを踏む、と転化してしていった。
ここから転じて、失敗することをドジを踏むというようになったのだ。
力士にとって土俵際はまさに勝負の分かれ目となる生命線。
どちらかが踏み超えなければならないものだが、それを「ドジを踏んだ」などと言われたらたまったものではないだろう。
もっとも、ほんとにドジって足を滑らせて「ドジを踏んだ」のなら別だが…