★登場人物
●白鳥麗美(しらとり れみ)
白鳥ホールディングスの令嬢。今回は、守累のプライベートの旅に無理矢理付いて行く。

●姫尾守累(ひめお まもる)
麗美の専属執事兼ボディーガード。旅が趣味で、今回は麗美を仕方なく京都に連れて行く事に。

麗美と守累は、京都に向かう途中で見つけた山奥の滝にいた。麗美は上機嫌であった。

麗美「なんて素敵な御滝なんですの〜」

守累「これは予定に無かった滝ですわ」
守累は心の中で呟いた。

守累「……(なんだよ。久々に姫から開放されて一人旅に来たのに……こうなったら、社長にギャラを請求してやるしかないな…)」

麗美「滝って良いですの。他に無いのかな?」

守累「この先にも滝あるから行きますか?」
二人は、もう一つの滝に来た。

麗美「これも素敵な滝ですの〜」

麗美は、はしゃいでいる。
守累は、辺りを見回した。

守累「姫、そろそろ行きましょう!何だか、ここら辺は熊が出てきそうで危ないですよ」

……ガサガサ!

その時、草むらから何かの獣が出てきた。
守累の予想通り、野生のヒグマが現れて二人目掛けて襲いかかって来た。守累は身構えた!
次の瞬間、麗美は守累の前に出てヒグマを思いっきり殴った!ヒグマは、そのまま逃げ出した。

麗美「何が、がおぉーだ!つまんねーよ!」
守累は思った。

守累「……(この乱暴な性格さえなければ、美人で素敵なお嬢様なんだけどなあ……)」

麗美「ねえ〜マモー君、早く御京都に向かいましょう。私、お腹が減りましたですの」

守累「はい、とっておきのランチをお勧めしますので楽しみにしてて下さいな」 

二人は京都にあるドライブインダルマに来た。

この無人店には、昭和レトロな自販機が沢山並んでいて、うどんやラーメンなどがあった。

麗美「(キョロキョロして)ここは、何ですの?お店に店員さんがいないのが気になりますわね」

守累「ここは自販機でラーメンやうどんが出てくるお店なんです。私の趣味なんです」
麗美「自販機でうどん?この私に自販機から出てくるうどんを食べろって言ってるの?」

守累「良いから食べてみて下さいな」
麗美は、自販機うどんをひと口食べた。

麗美「こんな自販機から出てくるうどんなんか……え?美味しい!これだったら、自宅に設置していつでも食べれるようにしましょう」

守累「姫様、この自販機は日本に数台しかなくてお金だけじゃ買えないんですよ」

麗美「世の中にお金で買えない物があるの?」

守累「お金だけじゃ維持出来ない物なんです、このレトロ自販機はね。そこが良いんです」

麗美「なるほどね、少し勉強になったわよ」

二人は、ついに念願の天の橋立に来た。

麗美「わ〜凄い綺麗な眺めですこと」

守累「日本三景と言う景勝地ですよ」

麗美は、暫く天の橋立を眺めた。

麗美「何だかこうして綺麗な風景を眺めていると、自分がちっぽけに見えてきますわね。もうちょっと私も頑張らないとダメですね」
守累は心の中で呟いた。

守累「……(姫様にこの景色を見せたのは正解だったな。これをきっかけに更生して欲しいな……)」

麗美「マモー君、少し歩こうっか?」
二人は、天の橋立ビューランドの園内を歩いた。そして、メリーゴーランドを見つけた。

麗美「ねーマモー君、あれ乗りた〜い!」

その時、麗美に忍び寄る輩が現れた!
屁妻「そこのお前!メントスコーラやれや!」

屁妻は、コーラを麗美に差し出した!
麗美「ちょーウケるんですけど〜」

麗美は、笑いながら屁妻にチョップした!
屁妻「また炎上かよー!!」

屁妻は、足早に去っていった。
守累「姫様、なんて事を……」

麗美「(気にせずに)ねえマモー君、そろそろホテルにチェックインしましょう!」

守累「そのホテルなんですが……滋賀県にあって……とりあえず向かいましょう」

二人は、滋賀県にあるビジネスホテルに来た。

だが、守累1人で泊まる予定だったのでベットも1つしかない。守累は、違う意味で動揺してる。

麗美「なにこれ?スイートルームじゃなくて?ベット1つしかないじゃない!どういう事?」

守累「すいません、予約が取れなくて……」

麗美「まあいいわ……おやすみ」

そう言うと、麗美はベットを独り占めした。

守累「……(俺はどこで寝ればいいんだ?)」

麗美「ぐがあああ……」

麗美はイビキをかいて寝ていた。

守累は、ソファで無理矢理寝た。

守累「……(ちくしょー!覚えてろよ!)」

……後半に続く。
★嬢王の開放旅
◎監督 TRICK★STAR
◎演出 TRICK★STAR
◎脚本 TRICK★STAR
◎出演 TRICK★STAR
◎撮影 TRICK★STAR
◎編集 TRICK★STAR
◎衣装  TRICK★STAR