シングル「GALAXY」リリース直後の2009年1月15日(木)24:10~
NHK音楽情報番組『MUSIC JAPAN』において、BUCK-TICKの「GALAXY」の演奏がオンエアされた。

ヴィデオ・クリップさながらのシルバー・ブラックのトレンチ姿の櫻井敦司が、
発売されたばかり「GALAXY」を曲紹介している。

「BUCK-TICKです。
新しい曲「GALAXY」。
この曲は、とても“愛溢れる曲”です。

では、聴いて下さい。「GALAXY」」



前回登場した「Alice in Wonder Underground」の紹介時は、
照れ笑いを魅せた櫻井敦司であったが、今回は無表情とも言えるシリアスな表情で、
この「GALAXY」を紹介している。


2009年を明けて、マスメディアにも露出し出したBUCK-TICKであったが、
2ヶ月連続シングル・リリース「HEAVEN」(12/17発売)、
「GALAXY」(1/14発売)に続いて、
3ヶ月連続リリースのトリを決めるニューアルバム『memento mori』の発売を2月18日に控え、
いよいよ本格始動する2009年最新型BUCK-TICKの動く姿は、
ともに、リアルタイムの現実を生きる彼らの姿をスタイリッシュに切り抜いた。


演奏自体はワンフレーズからすぐにサビに突入してしまう特別編集ヴァージョンで、
彼らのパフォーマンスが映し出された時間も非常に短いモノではあったが、
最新シングル「GALAXY」のインパクトを全国ネットで放映された意義は大きい。
この「GALAXY」のあまりに直球なBUCK-TICKっぷりに衝撃を受け、
今井節全開のキャッチーなメロディ、効果音みたいに摩訶不思議なギター、
生々しいバンド・サウンド、そして櫻井敦司の艶やかな飛翔力をもったヴォーカル、
日本という場所でしか生まれえなかった圧倒的にオリジナルなロックバンドの姿に、
往年のファンも再びBUCK-TICKの活動に釘付けになったに違いない。

特に「GALAXY」は、歌詞もいい。

曲紹介のコメントにもあるが、
櫻井敦司というひとりの「詩人」の完成形を示すような円熟した“愛”が、
溢れ出るような出来だ。

そこには、全体のイメージから溢れる“優しさ”だけではなく、
人生におけるあらゆる感情を包み込むような包容力が表現されていた。
そんな絶頂期と円熟期を同時に迎えた「詩人」櫻井敦司が、
ニュー・アルバム『memento mori』の発売に期して、
ラジオ放送に出演時の近況も含めてインタヴューに答えている。


「コンバンワ。櫻井敦司です。宜しくお願いします」


――いきなりですが、櫻井さんと言えばお酒!ということで。
好きなお酒は何でしょうか?
 
「アブサン。
 芋焼酎 。
 ・・カルアミルク、・・・ミルクたっぷりで」


――お酒は?そんなに、お好きなんですか?

「ええ、好きです。
 呑んじゃいますね。 ホント、駄目人間ですね・・・」


――お正月はどんな風にお過ごしになりましたか?僕は何もしなかったんですけど・・・

「(笑)僕も一緒で静かにしてました。
・・・いるのかいないのか分からない感じで・・・存在感を消して。

去年は新曲の制作やレコーディングとか色々あったので・・・。
その反動で・・・正月は静かな感じで。
まあ、いつもボケてるんですけども」


――去年(2008年)はどういう活動をされていたんですか?新作を・・・?

「ずっとレコーディングしてた感じですね。
夏とかも外が暑いんだか分からない感じでした。
(レコーディング・スタジオは)冷房で寒いくらいで・・・。
集中してると(外で起きてることとか)全然わからなくて・・・。
流行とかも、わかんないんです。
今も合ってないですよね、服装とか(笑)」


――デビューからメンバーチェンジ無しというのは、本当にすごいことだなと思うんですけど。

「・・・そうですね。
周りからは「凄い」って言われるけどけどね。
本人達は全然、わからないっていうか・・・。
特に、意識しないっていうか・・・。
なんなんでしょうね」


――メンバー間でケンカとかはないのでしょうか?

「ウチの、兄弟(笑)。ヤガミ兄弟がいるんですけど・・・
小さな兄弟喧嘩は、多々ありますが、大きなのは・・・ホント無いですね。
仲いいですよ。ホント」


――長い活動の中でターニング・ポイントというか、
外の事はわからないとおっしゃってましたが流行との違和感って感じます?

「意識しては・・・特にないですね。
僕個人としては・・・ちょっとボォーとしてて・・・・。
曲を書く今井とかヒデは作曲の時とか意識してるんだと思いますが。
それに、合わせるってことはないんじゃないんですかね」


――ニューアルバム『memento mori』では、流行とも違ったビビットさで・・・。
櫻井さんがニュー・アルバムで気に入ってる曲ってありますか?

「う~ん。一番気に入ってる曲・・・。
・・・「Coyote」。
なかに「Coyote」っていう曲があって、
今は、かなり自分では気に入ってます」


――新作の「GALAXY」は27枚目のシングルということで、前の26枚はお家あるんですか?

「イヤ・・・あるとは思うんですが。
部屋の隅の方とかに・・・あると思うんですが・・・。
抜けてるヤツもあると思うんですけども」


――次の「GALAXY」というタイトルはどういう処から・・・。

「今井のデモが出来てるときに曲に仮タイトルがあって
 それを広げていった感じですかね・・・」


――「HEAVEN」と「GALAXY」のジャケットは、白と黒ですが。
これには何か深い意味が?

「白と黒。そうですね。
まあ、先に出た「HEAVEN」のほうのイメージは自分達とはちょっと違う・・・
綺麗なクリーンな感じで・・・。
そして次・・・黒。

悪い(感じ)。

二面性があると楽しいですよね(笑)」


――両シングルの初回限定盤には特典が付いているようですが?

「ちょっと・・・特別なライヴ゙を一日演ろうと・・・思って。
ライヴの場所とか言えない、って(レコード会社の人に)言われました」


――新しいアルバムのタイトル『memento mori』どういう意味なんでしょう?

「「memento mori」ですね。・・・ラテン語で「死を想え」。
んん・・・そうですね。
「死ぬ」ということで、逆に「生きる」ということを想えっていうか。
【死】という事で、逆に世界が開かれて、 今を精一杯、じゃないですけど、楽しく、と」


――櫻井さん自身も【死】について深く考えますか?

「そうですね・・・・・・。
【死】について、ロマンというか甘い誘惑みたいな感じはありますけども。
あまり、突き詰めると危ないので・・・。
想像とか小説とか映画とか・・・。
あくまで物語というか・・・そういう中で・・・。
・・・考えます」


――4月3日からのライヴツアーが始まりますね?

「ええ。ニューアルバムメインで、
さっき言ったように「人生を楽しもう」みたいな感じ、で(笑)」


――熱いライヴツアーの時を過ごすことに?

「そうなりますね!」


――新年の目標は?何かありますか?

「新年?目標?」

――普通、皆、考えるじゃないですか!

「ああ!そうですか?抱負とか?

う~ん。そんな野心家じゃないので・・・。
う~ん。目先の・・・そんな面白い答えは言えないんですが。

歳くって、人生半分を迎えようとしていますので、 ライヴとかも楽しもうと思います」


――そうですか!ツアー中もお酒は?呑まれる?

「はい。常に呑んでます。
・・・芋焼酎ですね」

――芋焼酎ですか?僕は芋焼酎を飲むと靴を片方無くしたりしたことあります。

「そういう人間になる訳ですか。
アハハハ・・・」

――酒のつまみはご自分で、作られるんですか?

「イヤ。料理は全く出来ないんで。
買いに行きます。
・・・サキイカとかそういうものを・・・買って来て(笑)」

――アハハハ。まったくイメージできないですね!

「結構です(笑)」



と笑い声も聞かせてくれた櫻井敦司。
ニューアルバムとその後に控えるライヴツアー【TOUR2009 memento mori】に意欲を見せる。

しかし、このインタヴューがいつのものか、詳しく憶えていないが、
【死】というキーワードに対して、割と真剣に答える櫻井敦司のコメントが印象的であった。

フィニッシュだとか、美学的な部分で【死】に魅力を感じていた櫻井敦司であるが、
今井寿の持ち込んだ“memento mori”「死を想え」というモチーフに、
新たなる【死】への捉え方を楽曲に抽入する櫻井敦司の姿は、
ただ美しいだけの絵画から、更に立体的な象徴として【死】の存在を起動させたように感じる。

彼自身も語っているが、【死】は、危険な禁忌ではなく、
誰にも訪れる自然なモノであるという認識。

日本では、語られにくい環境かもしれないが、
海外では、日常のすぐ隣に共存しているのが【死】であり、
もっと、日常生活のなかで取り上げられてもいいトピックではないか、と櫻井は語る。

そして、それを具現化するようなニュー・アルバム『memento mori』が完成していた。
【開かれた扉】、こんな現実だからこそ【生】のダンスを踊れ!
アルバム『memento mori』はそんなBUCK-TICKによる新しい【死】をシェイプし完成した。



衝撃のロック・アルバムである。


$【ROMANCE】


そしてこのアルバム『memento mori』先行シングルの「HEAVEN」「GALAXY」の二曲が、
オリコン・シングル・ランキングで2作連続TOP10入り、
メジャーデビュー22年目を迎えたBUCK-TICKの、
最新アルバム『memento mori』リリースを記念して、
発売日である2月18日に都内某所とされていた【赤坂BLITZ】にて完全招待無料ライヴが決行された。

このライヴには、前述のシングル「HEAVEN」(2008年12月17日リリース)と
「GALAXY」(2009年1月14日リリース)発売に伴い、
両シングルのダブル購入者特典完全招待ライヴとして抽選1,400名のみが招待された。

この応募には全国から合計10,000通を越える応募があり(ハガキ応募のみ)、
一日限りの貴重なプレミアム・ライヴの実現となった。

プレミア・チケットを握り締めたファンや、
居ても立ってもいられずに駆けつけたファンで会場外は開演前から騒然していたという。

ライヴは、冒頭から彼らの代表曲でもある「ICONOCLASM」で会場はいきなりヒート・アップし、
前作『天使のリボルバー』からの楽曲や、
最新アルバム『memento mori』からの楽曲が中心になって構成された。

そしてこの最高傑作シングル「GALAXY」がパフォーマンスされると、
会場全体はキラキラと輝きだし、まるで春を思わせるかのような美しい光景を導き出していた。

アンコールでは、会場に足を運んだ誰もが待ち望んでいた異色作にして、
ニュー・アルバムのタイトル・ソング「memento mori」に度肝を抜かれる。
BUCK-TICKには珍しい南国のビートを取り入れた「memento mori」は、
この夜の演奏がBUCK-TICK史上初披露となる。

今度は春を通り越して夏になったような、とてもピースフルな空気が会場を包む。

ギターの今井寿が今作品のレコーディングについて、
「寒い季節に始まり、暑くなり、そしてまた寒くなった・・・」

と一年を通して制作していた事を語っていたように、楽曲にも季節感が表れていたのだろうか。

本編終演間近に

「またツアーで逢いましょう。夢で逢いましょう」

と語った櫻井敦司。

アンコールを含めて全15曲を演奏したライヴ当日のパフォーマンスは、
完全招待制のライブというよりは、まるでファンクラブ・ライヴかのような密接感が、
よりこの日の会場を熱くさせ、4月3日から始まる全国ツアーの成功を予感させる1日となった。



$【ROMANCE】

この日のライヴで演奏された楽曲を多数含むBUCK-TICKの最新アルバム『memento mori』は、
2009年2月18日に発売され、オリコン・デイリー・アルバムランキングでは第4位というスタートを切る。

近年CDの売り上げ不振に悩むミュージックシーンに、
またもや彼らは一石を投じることになるのだ。

ヤガミトールは、「HEAVEN」「GALAXY」のシングルと、
ニューアルバム『memento mori』の好セールスについてこう語っている。


「嬉しいですね。
音楽業界が不況というか、全世界が明らかに不況である今、
こうして自分達のCDを買ってくれる人たちがいるなんて。
正直、「悪の華」であちこち全部の1位をかっさらったときよりも、
ずっと嬉しいです(笑)」


アニイが、嬉しいのなら、すごく、よかった。
 

$【ROMANCE】
$【ROMANCE】


GALAXY (4:19)
(作詞:櫻井敦司 作曲:今井寿 編曲:BUCK-TICK)


君のその胸 ハートマーク踊る

濡れている羽震わせて 命キラキラ踊りながら

さあ目覚めだ さあ飛びたて さあゆっくり ほら


君のその胸 ピースマーク描く

太陽羽透かしてみれば 命ギラギラ溢れそうさ

さあ目覚めだ さあ飛びたて さあゆっくり ほら


君はもう飛べる 何処だって行ける

天の水辺羽遊ばせて 命ゆめゆめ踊れBABY

さあ夜明けだ さあ羽ばたけ さあゆっくり ほら


悲しい予感する夜は 闇夜を走れ 走れ

真夜中 君は夢見て泣いている とても綺麗な夢をみた

真夜中 君は夢見て震えてる 何も悲しい事は無い


君のその胸 ハートマーク踊る

濡れている羽震わせて 命キラキラ踊りながら

さあ目覚めだ さあ飛びたて さあゆっくり ほら


悲しい予感など無いさ 僕は嘘をついた

真夜中


真夜中 君は夢見て泣いている とても綺麗な夢を見た

真夜中 君は夢見て震えてる 何も悲しい事は無い

真夜中 君は夢見て泣いている とても綺麗な夢を見た

真夜中 君は夢見て・・

$【ROMANCE】
$【ROMANCE】