「我慢です」
(今井寿)
「我慢してるよ(笑)!」
(櫻井敦司)
青木さやかとキングコング(西野亮廣・梶原雄太)が司会を務める
『音楽戦士 MUSIC FIGHTER』は、
2004年10月8日から日本テレビ系列で深夜に放送されている音楽バラエティ番組。
「AX MUSIC-TV」の後継番組にあたる。
この地上波TV放送に、スポットではあるが、BUCK-TICKが登場した。
『BUCK-TICK FEST 2007 ON PARADE 』
の模様を伝えるテレビ放送として、非常に興味深いインターヴューが放映された。
「冗談を言い合える仲間と20年・・・
これから先も、ずっと・・・」
とアナウンスされる同番組に、最大の感謝を捧げたい。
BUCK-TICKのメンバーがソファーに並んで座っているのは、
出演アーティーストの控室兼“打ち上げパーティー”会場の氷川丸。
ここから【BUCK-TICK FEST 2007 ON PARADE】のステージの模様が、
超VIP席の観覧船として眺められるという訳だ。
そのまま出演者とスタッフの打ち上げ会場となり、
船上パーティーが行われた。
しかし、BUCK-TICKのメンバーは、ほとんど、ここに籠って、
対バンの演奏の出来をじっくり観察するようなタイプの人間ではない。
各アーティストの出番前と降板に、かならず、出向いて、感謝の言葉を述べている。
そんな人間だからこそ、この奇跡ともいえる各界のツワモノ・アーティストが参加してくれた。
これは、やはり、BTメンバーの人柄による“奇跡”と言えるだろう。
GLAYのヴォーカリストTERUのブログなどに、
この船上での“打ち上げ”や“船上パーティー”の模様が披露されている。
それによると、“船上パーティー”後も宴は続き、
渋谷での2次会、そして最後には(いつもの通り)今井寿宅で3次会が催された様子である。
そこに参加したメンバーは今井寿、星野英彦始め、
打ち上げを嘆いていた西川貴教、asaki、HISASHI、そしてTERU・・・
というファンが目撃したら、失神してしまいそうなメンバーでの吞み会である。
しかし、その内容は、BUCK-TICKの人間関係が表すようにフランクなもので、
TERUのブログに記されている
「楽しい~!すまんが、朝まで飲ませてくれい!」
というような空気感であったことが、伝えられている。
同席したabingdon boys schoolの西川貴教が、
BUCK-TICKのライヴ・アクトの最後のMCで、
出演者の名前を順に読んでいった櫻井敦司に、
【abingdon boys 『high』 school】と呼ばれてしまったことネタに、
しつこく、櫻井敦司を責めていたらしい。
西川貴教が、この打ち上げで、想いのたけを櫻井敦司にぶつけたところ、
櫻井は平謝りでさらにお詫びに2回もキスをしてくれたとのことである。
そこまでされた西川は、許してあげようと思ったが、
あまりにも、櫻井敦司らしい“天然なネタ”を広めることこそが使命と思い直し、
一日中、このネタをひっぱったそうである。
すると、開き直った櫻井は、「あれは、“ワザと”間違えた」のだ、と言い張り出し、
あげくにには、「バンド名を【abingdon boys "high" school】に変えた方がいい」と
西川に反撃したとするエピソードが、彼のラジオ番組で披露されていた。
余談であるが、熱心な櫻井信者の土屋昌巳に、
このエピソードを西川が訴えたところ、
土屋昌巳は、まるで仏様のような優しい表情で微笑みながら
「あっ、そう」と言った、という。
BUCK-TICKの先輩にあたるベテラン・パーカッショニスト、
スティーブ・エトゥの言葉を借りれば、
「イベンターによって寄せ集められるフェス類と違って」
企画主催も行ったBUCK-TICKとの縁もゆかりもある出演者が集まり、
この“打ち上げパーティー”も本編のライヴ同様に、
“祝福”と“感謝”と“笑顔”に満ち溢れた宴となったのだろう。
GLAYのTERU始め、西川貴教やTOKIE、ひぐちしょうこ、そして、スティーブ・エトゥのブログ等で、
この“船上パーティー”の模様や後日談が披露されているところ見ると、
各自が、本当に楽しんで参加したフェスになったといえる。
大トリを務めるBUCK-TICKのライヴ・アクト時には参加者全員が、
船上ラウンジに集結して、これは、ここがいい、とか、しかし、ここが変わらん、とか…。
自前のBT論議に熱くなったそうだ。
その他、この“船上パーティー”の席で、
西川貴教と星野英彦、そして土屋昌巳バンドのtokieで、バンド結成というような
可能性を感じさせる話も多々登場していたことが披露されている。
『BUCK-TICK FEST 2007 ON PARADE』
はそんな“エピソード”の数々を残して終了したのだ。
本当に、出演アーティスト、スタッフ、そしてBTメンバーも楽しんで、
20周年を迎えられた“喜び”と“祝福”が、外側にも、波及していくような、
そんな“マジック”を有した大成功のイベントと言えるだろう。
そう、彼ら、“BUCK-TICK”を見ていると、
“人間関係”の中にこそ、“音楽”は、“ロック”は、存在している。
そんな実感が、湧いてくるのだ。
そして・・・
今井寿は、この後、リリースされる最新アルバム『天使のリボルバー』について語る。
「生っぽさ、バンドらしさ、それが一番」
まさに、プロもアマも一緒になって、
生のBUCK-TICKを楽しんだ、そんな一日となった。

