孤高のロック・ギタリスト、アベ フトシに捧ぐ。




「Burn up give it up Boogey man!

 Shooting Star He is trigger!

 Burn up give it up Boogey man!

 Shoot up boom booster!」



BUCK-TICK結成20周年と“ゴシック”に彩られた2005年を終え、
今井寿の頭の中には、どんな“妄想”が渦巻いていたのだろう。

もし、彼が、悪魔と“魂”の契約をするのであれば、
それは、“ロックの神様”という名の悪魔かも知れない。

堕天使ルシファーは、神の僕=天使であったに関わらず、
自分を神よりも、上だと勘違いした。

それほどまでに、美しい天使であった彼は、下界に堕ち、魔界の王サタンとなった。

ひょっとすると、ソイツこそが、“ロックの神様”かも知れない。


正直、言って、それまで、今井寿にとって、ロックというカテゴリーすら、
格好悪いものであった。
彼の目指す、創作の海の中では、「ロックは死んだ」存在に違いなかった。
パンク・ロックバンドの代名詞Sex Pistolsのリード・ヴォーカル:ジョニー・ロットンの【ことば】だ。


そう「ロックは、死んだ」のだ。


この20年という、決して短くはない彼の音楽キャリアの中で、
胸に燻(くすぶ)るような感覚が残る“ロック”のFLAME。

ステレオ・タイプのだっさいロックンロールを破壊することが、
自分の使命と思い込んできた。




ΨΨΨΨΨΨΨ




まだ、ギターを握ったばかりの少年時代の感覚…。

今井寿は語っている。

「本当は、シンセサイザーがやりたかった。YMOみたいに・・・。
でも、買う金もなくて・・・。
それで、ギターにした」

一番最初に買ったギターはフィッシャーのストラトキャスター。

基本的には右利きなのだが左利きである祖父や父親の遺伝子のせいか、たまに左を使う癖がある。
ギターもまさにそれで、自然と左で持ち、逆に右だと体にしっくりこなかったらしい。
右利きなのに左でギターを弾く今井少年。

しかし、そのギターという魔法の杖を手に入れた少年は、
後に、誰にも真似出来ない“奇跡”を巻き起こす。

本当はいろんな音色が出る高価なシンセサイザーがよかった。
彼の“妄想”を実現するには、持って来いの道具だ。
しかし、ここで、発生するフラストレーションこそが、彼のギターを魔法の杖に変えた。

誤解を恐れずに言えば、彼のギター・テクは、世界に星の数ほどいる名ギタリストに比べれば、
特筆すべきことではない。

しかし、ギターを手にした今井寿ほど、“無敵”といえる“存在”はない。

決してテクニシャンではないが、“神がかり的”だ。




その証拠に、彼のファン達は、彼を指して言う



「神」と。




そんなギタリストの原風景は、皮肉にもロックロール。

エレクトリック・ギタリストの宿命だ。




ΨΨΨΨΨΨΨ




2006年を迎えると1月19日から【Lucy Show 002】決定していた。

20周年を回ったベテラン・バンドのBUCK-TICKは、
2月15日に、その活動の軌跡を追った映像集『SINGLES on Digital Video Disc』をリリース。
アニヴァーサリーの雰囲気にケリを付けた。

もう、ひとりのロックンローラーも動き出した。
BUCK-TICKのドラマー=ヤガミトールである。
3月9日、アニイは新宿LOFTのライヴイベントのAUTO-MODのセッションにゲスト出演。
日本ゴシック・ロックの大物イベント。
そう。傑作アルバム『十三階は月光』のトータル・コンセプトは“GOTHIC”。


今井寿は、アルバム『十三階は月光』を、

「ロックでは、ない」

と表現していた。





神がかりなギタリストの次のアクション、それは、その“反動”だったのだろうか?

今井寿はこうも、語っていた

「(LucyからBUCK-TICKに)戻ってきたとき、わかんなくなっちゃった。自分がどんな、か?(笑)」


しかし、それまでの個人のユニット活動…
盟友藤井麻輝とのユニットSCHAFTでの前衛的美学ではなく、
そして、櫻井敦司、PIGのレイモンド・ワッツ、KMFDMのサシャ・コニエツコとの
インダストリアル・マシナリー・サウンド=SCHWEINでもなく。

今井が選んだのは“Lucy”だった。



燻(くすぶ)っていた“ロック”のFLAME が、今井寿の胸を熱く焦がし始める。

当然、その先にあった『天使のリボルバー』『memento mori』の、
ストレートなロック・ブースターがその証拠となるだろう。

この時、今井寿が、求めていたのは…、初期衝動とも言える“ロック”だ!


3月23日、【Lucy Show 002】追加公演が決定。

続く3月29日、 Lucyのファースト・シングル『BULLETS-Shooting Super Star』がリリースされる。

そして
4月26日、Lucy セカンド・アルバム『ROCKAROLLICAⅡ』を発表。

前作で傑作“ロケン”を切り味鋭いナイフのように、展開したLucyの『ROCKAROLLICA』の名を受け継ぎつつ、
前作では、メンバーの腕前を試すかのようなインプロヴィゼーションを、
“確信犯”の自信に満ちた“キャッチー・ロケン”に昇華させた。

“ロックンロール・エンブレム”



今回も、今井寿お得意のエレクトロ二カル・ノイズの渦は、禁じ手だ。


“悪友”Kiyoshi(machine、MADBEAVERS)と頼りになる岡崎達成(AGE of PUNK)の存在感が
その穴をしっかり埋めてくれる。



最高の“ロケン”を、また、再び、お見舞いしてやる!



ギターを始めて手にした・・・あのときのように。



5月13日、【 Lucy Show 002】スタート!
【Shout,Speed,Shake your ROCKAROLLICA/BULLETーShooting Super Star】


「俺はShooting Star!!!!」


そう、Shooting Super Starだ!!!!







Shooting Starとなったアベさん

向こうでも、アンタしか出来ない、

カミソリ・ギターをよろしく。






BULLETS-Shooting Super Star-
(作詞:今井寿/作曲:今井寿)


Burn up give it up Boogey man
Shooting Star He is trigger
Burn up give it up Boogey man
Shoot up boom booster

Burn up give it up Boogey man
Shooting Star
Shooting Star
All night long


Burn up give it up Boogey man
Shooting Star He is trigger
Burn up give it up Boogey man
Shoot up boom booster

Burn up give it up Boogey man
Shooting Star
Shooting Star
All night long

Woo! Ha!
Shooting Super Star


Burn up give it up Boogey man
Shooting Star He is trigger
Burn up give it up Boogey man
Shoot up boom booster

Burn up give it up Boogey man
Shooting Star
Shooting Star
All night long

Woo! Ha!
Shooting Super Star


Burn up give it up Boogey man
Shooting Star He is trigger
Burn up give it up Boogey man
Shoot up boom booster

Burn up give it up Boogey man
Shooting Star
Shooting Star
All night long

Woo! Ha!
Shooting Super Star

Woo! Ha!


【ROMANCE】

【ROMANCE】