2005年4月3日、10日群馬音楽センターからスタートする
【LIVE TOUR 13th FLOOR WITH MOONSHINE】に先駆けて、
地元群馬テレビの『J-POP』に櫻井敦司が出演した映像である。

この3日後に、アルバム『十三階は月光』リリースとなり、
さらに、7日後、この群馬高崎にて、地元凱旋ライヴで、この年のライヴ・ツアーが開幕するのだ。

ステージのリハーサルも順調のようで、落ち着きすら感じる櫻井敦司。
この後に控えるライヴも、自信あり!と言ったところであろうか…。

――番組では、10年前にインタビューを一度させて頂いているんですけども、
まさに、10年ぶりということで、つもる話も伺っていきたいと思います。
宜しくお願い致します。

「宜しくお願い致します」

――昨年は、メンバーがそれぞれ、ソロ活動に専念されていましたが、
で、9月に横浜アリーナ…、年末に恒例の(武道館)ライヴを行って…、
久しぶりに、メンバー揃って、音を出した時に、どんなお気持ちだったんですか?

「ああ、うん。まあ、新鮮でしたね…。まあ、気持ち悪いけど(笑)。
(懐かしい、という?)いやいや、そんなことはないんですけどね。
ホントに、なんだろ?
ソロの内容が濃かったので、時間とは別に、こう、懐かしい、といいますか。
あ、うん、久しぶりに、帰って来たな、って感じはありました」

――他のメンバーの皆さんは、どのようにお感じになっているのかな?と思われました。

「う~ん、なんか、やっぱり気が楽なんでしょうね。
スタジオの作業的にも、やっぱり、普段と同じ顔っていうカンジで」

――ソロ活動をする前とした後でのバンドとしての変化というのは、
何か感じられました?

「う~ん、まあ、みんな、色々な事を吸収してきたとは思うんですけども、
結局、根本は一緒で。
バンド始めた頃と一緒で、なんか、自分達に刺激的な事をやろうということは、
変わってないんですけどね。
まあ、歳とったくらいですかね?変わったことと言えば(笑)」

――何故、ソロ活動をしてみようということになったでしょうか?

「自分の場合は、今井が、他の人と浮気したので。“ああ、そうですか”と。
(浮気したいと?櫻井サンは言われて……で?)
ええ。今井が他の人とやりたいんだ、と言ったので。
で、暇になったので、“じゃ、俺は一人で、やります”っていう。
“そ~ですか!”っていう(笑)」

――ちょっと、ヤキモチ的な……ことですか?

「ホントです(笑)」

――櫻井サン御自身、ソロ活動をする前とした後では、変化というは、どんな風にお感じになってますか?

「自分自身は……まあ、色んな人と、あの、音楽作ったので、かなり、“タフ”になりましたね。
あまり、他人をコミュニケーション取るのも、得意な方ではないんですけども…。
まあ、その上で、色んな人と音楽を作っていくと、自分でやらないといけないことも一杯あったんで、
“タフ”になりました」

――う~ん。“強くなった”……。バンドとしては、色々な成果がやはり、あった、という事ですね?

「ええ、はい」

――BUCK-TICKは、なんと今年で、結成20周年を迎える、ということで。
おめでとうございます!

「ありがとうございます」

――率直な、お気持ちというのは、いかがですか?

「あまり、ピンと来ない、のが正直です。
あの事務所の女の子に“20周年ですよ”って言われて、
初めて“ああ、そうなんだ”って感じだったんで」

――それほど、長くやって来たという意識も、ない?

「いや、長くはやってるナ、と思いますケド。20周年と言われたら、重いな、と思いました」

――本当にスゴイなと思うのが、群馬時代から、ずっと同じメンバーでバンドを続けている事、
と思うんですけど、この上手くやっていけるコツは、どういう所にあるんでしょうか?

「う~ん、他人にかまわない。
(あっ、メンバーそれぞれがかまわない?)
ええ」

――非常に仲が良い、とお聞きするんですけども……仲は、皆さん?

「ええ。“ケンアク”な仲ですね(笑)」

――(笑)それは……ケンカするほど仲が良い、っていう、そういう意味ですか?

「ええ。ハイ、兄弟喧嘩は、多々あります」

――そのくらいね…。もう…家族のような存在、なんですかね?

「そうですね。もう20年って言ったら…。
自分の家族より、長くいますもんね。ハイ、仲良いですよ。ホントに」

――『J-POP』では、BUCK-TICKの結成20周年を祝しまして、今まで数多くのヒット曲の中から、
“私の好きなB-Tこの一曲”と題して、リクエストを募集したんですが。
本当に沢山のリクエストを頂だいしました。
「幻想の花」「惡の華」「ドレス」「鼓動」等などなど……だだ、ですね。
やはり、BUCK-TICK名曲揃い、ということで、“この曲”ってことに、ひとつに集中しなかったんですね。
バラけてしまったんです。
ということで、番組では、リクエストの中から、この曲を選びました。
ご覧頂きましょう「JUPITER」です。どうぞ!





JUPITER
 (作詞:櫻井敦司 / 作曲:星野英彦 / 編曲:BUCK-TICK)


歩き出す月の螺旋を 流れ星だけが空に舞っている
そこからは小さく見えたあなただけが
優しく手を振る

頬に濡れ出す赤い雫は せめてお別れのしるし

初めから知っていたはずさ 戻れるなんて だけど。。。少しだけ
忘れよう全てのナイフ
胸を切り裂いて 深く沈めばいい

まぶた 浮かんで消えていく残像は まるで母に似た光
そして涙も血もみんな枯れ果て
やがて遥かなる想い

どれほど悔やみ続けたら
一度は優しくなれるかな?
サヨナラ 優しかった笑顔
今夜も一人で眠るのかい?

頬に濡れ出す赤い雫は せめてお別れのしるし
今夜 奇麗だよ月の雫で 汚れたこの体さえも

どんなに人を傷つけた
今夜は優しくなれるかな?
サヨナラ 悲しかった笑顔
今夜も一人で眠るのかい?


【ROMANCE】