「聞こえるか 風は狼のブルース
忘れるな 世界は輝いている」
2003年12月29日【THE DAY IN QUESTION】で一番感動を呼んだ一曲は、
この「疾風のブレードランナー」ではないだろうか？
イントロが、いつもと違う演奏で走り出した「疾風のブレードランナー」。
無数のスポットライトが、夜空の星のように煌めく。
本当にBUCK-TICKらしい、ポップさと、グラマラスな輝きを秘めている。
ある意味では、悲痛な心の叫びと言えるアルバム『極東I LOVE YOU』の世界で、
まるで、宝石のような輝きを放つオープニング・チューン。
シングル発売されていないのが、不思議なくらいだ。
この前作アルバム『ONE LIFE、ONE DEATH』の光を引き継いだまま、輝きを放つこの一曲は、
この後発アルバム『Mona Lisa OVERDRIVE』のフィナーレ「Continuous」から流れ込むという、
荘大なストーリーの接続部の役割を果たしている。
かつ、収録アルバム『極東I LOVE YOU』では、次の先行シングル「21st Cherry Boy」へと、
流れるように繋がりを見せる秀作だ。
この日は、櫻井敦司のタンバリンが、更にポップ感を高めている。
今井寿の印象的な、ダウンスケールのイントロ。
「感じるか 愛しいものの気配を
そうだろう なんて素敵な光景」
この日、櫻井敦司は、タンバリンを“地球”に見立てて頭上に上げる。
今井寿は、観客を煽る。
このサビは、日本武道館が大合唱だ。
「Baby Maybe 共に青い春を駆け抜けよう
Baby Maybe 思うまま 叶うはず」
アルバム『極東I LOVE YOU』の深淵な戦火のストーリーのオープニングを飾る同曲は、
恐らく「21st Cherry Boy」と供に、このストーリーが語られる時代より、近未来の風景ではないか？
戦時が終わり、すべては破壊し尽くされた。
愛する者を失った人々の叫び。
母のもとへ、亡骸となって還った戦士。
亡霊となって、街を徘徊する魂。
そして、星になった恋人と契りを交わす女。
この悲劇は、語り継がれるべきだ。
さあ“WARP”しよう。
酸性雨が降る近未来へ。
新しい“王国”を創ろう。
“愛”と“希望”に満ちた王国を。
国は滅びても、世界はまだ生きている。
疾走するジェット・ブースターに乗る少年と少女。
明日がある。
酸性雨を含む黒い雲の隙間から、“光”が射す。
加速するジェット・ブースター“ロータス”。
少女は少年にしがみ付く。
少年“ソラ”は言う、
「よく見ておくんだ。これが世界の始まりだ」
風圧に負けじと少女“ミウ”は、輝く瞳を開ける。
「キ・レ・イ…」
黒い雲は、晴れ渡り、哀しい雨もあがった。
今夜は、綺麗な星々が、夜空を埋め尽くすだろう。
新しい時代の幕開けだ。
すべてが、“希望”だ。
何もかも、自分達で作り上げる“新世界”がすぐそこまで来ている。
でも、僕たちは、忘れやしない。
昔起きた、僕たちの祖先の悲しい物語を。
その魂を。
この“新世界”に生かすんだ。
「わかるだろう叶うはず 祝福だ」
ありがとう。
少女の目に涙が浮かぶ。
「夜を彩る あの星座 見つけたんだ 永遠だ
心を奪う感覚 -SENSATION- 闇にひとつ 流れてる」
流れ星が、綺麗に堕ちた。
あの星は、父か？母か？
「君の星が たった一瞬 輝く...」
この日の「疾風のブレードランナー」。
2004年9月11日の横浜アリーナ【悪魔とフロイトｰDevil and FreudｰClimax Together】
のオープニングへ繋がっていく。
君が駆け抜ける。
輝くんだ 世界中 目覚めてくれ。
深い闇で生まれたお前は愛。
疾風のブレードランナー
（作詞・作曲：今井寿 / 編曲：BUCK-TICK）
Ten death Waiting for every one
Nine goddes Eight hole boots
Seventh Heaven Six gun Five, Four star
Three Angels fly fly fly
A Boy and a Girl fall in love
Every one a pleasure song
Zero
降りしきる酸性雨 黒い雲
風が吹き 雷が鳴り響いている
感じるか 愛しいものの気配を
そうだろう なんて素敵は光景
Baby Maybe 共に青い春を駆け抜はよう
Baby Maybe 思うまま 叶うはず
崩れてく黄昏 -SUNSET- 走り抜け
加速する 俺は疾風 お前はロータス
聞こえるか 風は狼のブルース
忘れるな 世界は輝いている
Baby Maybe その向こうに風が吹いている
Baby Maybe わかるだろう叶うはず 祝福だ
今夜 お前に届けよう 宝物だ 約束だ
頬をつたう酸性雨 青空の下で あふれてる
夜を彩る あの星座 見つけたんだ 永遠だ
心を奪う感覚 -SENSATION- 闇にひとつ 流れてる
Baby Maybe 共に青い春を駆け抜はよう
Baby Maybe 思うまま 叶うはず
Baby Maybe その向こうに風が吹いている
Baby Maybe わかるだろう叶うはず 祝福だ
今夜 お前に届けよう 宝物だ 約束だ
頬をつたう酸性雨 青空の下で あふれてる
夜を彩る あの星座 見つけたんだ 永遠だ
心を奪う感覚 -SENSATION- 闇にひとつ 流れてる
