2000年9月6日リリースされたBMGファンハウス第一弾シングル「GLAMOROUS」の
カップリング楽曲が「TRANS」である。

楽曲は、星野英彦の手によるもので、
ニュー・ウェイヴというよりは、その次のニュー・ロマンティックの雰囲気を醸し出す作品となった。
David Bowieになりたかった男David Sylvian牽き入るJAPANの登場から
1980年代初頭をキラ星の如く駆け抜けた第2次ブリティッシュ・インヴェイションのアイドル達
DURAN DURAN、CULTURE CLUB、The Human League、・・・

そんなエレポップのレトロなサウンドと流れるような展開が非常にキャッチーな楽曲だ。


ヴィデオ・クリップは20世紀最後の日本武道館公演の模様を放映したWOW WOWの
『ONE LIFE,ONE DEATH CUT UP PROTOTYPE』でのモノローグ映像と
翌2001年3月28日に発売された『ONE LIFE,ONE DEATH CUT UP』に収録された
「die vernehmung」のシーンから続いて撮影されていて、
2003年6月25日にリリースされたDVD『PICTURE PRODUCTⅡ』に収録されている。

この「die vernehmung」で一番注目を集めるのは、やはり各メンバーが、
他のメンバーの印象を語る「15  Monsters」


櫻井敦司 「とても客観的に…」
ヤガミトール 「嫌いなタイプの人間と会話することですかね」
星野英彦 「ある意味、自然な感じが…」
今井寿 「年上」
樋口豊 「天才」
ヤガミトール「 彼は今だに謎…」
今井寿 「器用」
星野英彦 「凄い人」
櫻井敦司 「(無言)」
今井寿 「合ってるかな…と思って」
樋口豊 「記憶がなくなる寸前」
星野英彦 「可愛い」
櫻井敦司 「頭の回転、速くて…」
ヤガミトール 「結構、彼もそういう几帳面っていうか…」
星野英彦 「愛してます」
今井寿 「ゴリラ」
櫻井敦司 「マイペースってみんな言いますね」
今井寿 「ヴォーカル」
櫻井敦司 「あいつは駄目です…」
ヤガミトール 「結構あのルックスからは…」
櫻井敦司 「フッ…(笑)」

これは監督の林ワタルが、誰の事を言っているかわからないほうが、「夢が広がる」
というアイデアから、ランダムにカっト・アップされた。
また、恐らくは「BTとは?」という質問に答えている「23  Und mehr 」では、

   
櫻井敦司 「ええ…外から見る…」
今井寿 「イニシャル」
星野英彦 「宇宙じゃないですか?」
櫻井敦司 「唯一…」
樋口豊 「カタマリ」
櫻井敦司 「もがいてますっていうのが…」
ヤガミトール 「運命共同体っていうか…」
今井寿 「長くなるので…止めます」
櫻井敦司 「居場所ですね」

と味わい深い回答が聞ける。


アルバム『ONE LIFE,ONE DEATH』での強い“音楽への渇望”と、
シングル「GLAMOROUS」に収録された、流線形の「TRANS」が対照的なのは一目瞭然であるが、
これは、どちらも現在進行形のBUCK-TICKという存在が為し得るマジックだ。

それほど、までに、彼らのレンジは広がりを見せていた。




TRANS
(作詞:櫻井敦司 / 作曲:星野英彦 / 編曲:BUCK-TICK)


新しい命を積んだ Machineに飛び乗ろう
Full Speedに鼓動合わせ 眩い世界へ

賑やかな銀河のステーション キャラメルを買おう
君はまだ眠っている 何を夢見てる

飛び交う神を擦り抜け 何処へ
このまま突き抜けよう 宇宙の果てまでも




【ROMANCE】