「5 FOR JAPANESE BABIES…」

と櫻井敦司が何度か呟くと、東京ベイNKホールの大歓声が、BUCK―TICKを包む、
その高すぎるテンションで「ICONOCLASM」へ突入していく…。
この日、ホール・クラスのライヴにも関わらず、アリーナはオールスタンディング。
白熱のステージへ、ボルテージが更に加熱する。

ライヴツアー【WARP DAYS】は、その関連アルバム『極東I LOVE YOU』のメロディアスな部分も重なり、
非常にシアトリカルで、ムーディなショウのようだという評価が多いが、
この最終公演を見る限り、今までにないほど、ロックの凶暴性を発揮し切ったステージだったと言える。
特に、「密室」以降の振り切れ方は、尋常ではない。

15周年を祝うだとか、円熟味や、ある種の余裕みたいなものは微塵も感じない。
一言で言うと、この日も“全身全霊”
彼らの持つ“すべて”を振りしぼってのパフォーマンスだ。

寧ろ、すべてを出し尽くして、例えここで、真っ白に燃え尽きたとしても、
彼らは、後悔などしないだろう。

それほどの、パッション。

BUCK-TICKのメンバーは、

この世界に、生まれ堕ちた5人の“堕天使”=“悪魔”に違いない。

それに、心奪われた者は、ことごとく彼らの信仰者として、
全霊をかけて、彼らに叫び続ける。


では、この“悪魔”たち=BUCK-TICKの目的は何?


誰もが、心の奥底に持つ感情の鎖の解き放つのだ!

“解放”し“破壊”し“超越”する。

そんな新たなる力を得るために、生まれ変わるのだ。

その初期衝動には、やはり“破壊”が来る。
今の自分を、そして、この連鎖を断ち切ろうと思う人々には、
まず、その自己“破壊”こそが、明日への扉を開く絶対条件。

「Iconoclasm Teaching of Angel
 Clash and Clash 」


“堕天使の教え、それは偶像破壊、壊して、壊しまくれ”

そんなメッセージを唄う、かつて若き5人の堕天使は、いまや悪魔に姿を変え、
更に過激に、更に厳格に、「破壊せよ」と我々に命ずる。


「密室」で活躍した櫻井敦司のどアップが映しだされるマイクに取り付けられたCCD。
このショットに耐えられる美麗のデビル櫻井敦司が、ずぶ濡れの髪の毛から光らせる鋭い眼光。

今井寿は、愛用の赤マイマイを抱きしめ、ステージ中央で跪いて、この「ICONOCLASM」の印象的フレーズを繰り返す。

ハンマー・ビートに乗って星野英彦のギターが、歪んだデストローション・カッティングで会場を揺さぶる。

ヤガミ&U-TAのグルーヴ部隊は、ボディ・ビートのリズムに、その血と肉をぶつけ合わせて、
打ち込みとの融合というレベルでは語り切れない渾然一体のカオスのビートを創り上げている。

この会場に存在すれば、“発狂”しないほうが狂っているだろう。

「Hurry up iconic from beyond the desire 」

“急げ! その欲望が偶像を超越するまで、壊し続けろ!”


そして、破壊の後に必ず、新たなる誕生が必然。

だから、その内なる声に従って……生きろ。




【ROMANCE】




ICONOCLASM
 (作詞・作曲:HISASHI / 編曲:BUCK-TICK)


Hurry up iconic from beyond the desire
Hurry up iconic from beyond the desire

One for the Money
Two for the X
Um ... Skip a three and four
Five for Japanese Babies

Iconoclasm Teaching of Angel
Clash and Clash
Iconolasm Teaching of Angel
Clash and Clash

One for the Money
Two for the X
Um ... Skip a three and four
Five for Japanese Babies

Iconoclasm Teaching of Angel
Clash and Clash
Iconolasm Teaching of Angel
Clash and Clash

Iconoclasm Teaching of Angel
Clash and Clash
Iconolasm Teaching of Angel
Clash and Clash

Hurry up iconic from beyond the desire
Hurry up iconic from beyond the desire