「さあ、ダンスしよう。My Friend!!」

2001年7月29日【Soyo Rock Festival】でパフォーマンスされたセットリストは以下。

1・Baby I want you.
2・悪の華
3・キラメキの中で...
4・ICONOCLASM
5・唄
6・PHAPSODY
7・鼓動
9・Ash-ra







BUCK-TICK史上でも、これほどの悪天候での野外ライヴは初めてと言える。
しかも、新たな挑戦と言える海外ライヴ。前回に続きバンドのエンジン部、
樋口“U-TA”豊とヤガミ“アニイ”トールが、翌年のデビュー15周年も含めて、その後の活動も含め語っている。





樋口「出たのが10時過ぎですよ。オールナイトのイベントじゃないのに(笑)。8時の予定だったのが」

ヤガミ「段取りがあまりに違うので困ってました。日本はシステムが確立してるから合理的じゃないですか。そういうところでスタッフはやりにくかったみたいで。しかもリハもなし。演奏したのは本番だけ」

樋口「サウンド・チェックはスタッフがしたんです。さすがに何もなしだったら気絶しちゃいますから(笑)」

ヤガミ「ウチらのスタッフが完璧にモニターのチェックをしておくから、あとは現場処理でなんとかしてくれって。もう、ドキドキでしたよ(笑)」

―――持ち時間は?

ヤガミ「40分くらいかな。8曲やったんです。初めての土地なので「悪の華」やりましたよ」

―――向こうのお客さんは曲を知ってるんですかね?

ヤガミ「熱心なファンはCDを持ってるみたいです」

樋口「TVでも1曲放映したんですけど、それも日本語の曲じゃなく「ICONOCLASM」を流したみたいです」

―――そんな状況で演奏したら、たいていの所は……

樋口「平気ですね」

ヤガミ「全然驚かないですね」

樋口「日本の野外イベントは音の面で嫌がる人いますけど、あれをやったら何も怖くない。テンション高かったのは確かです。演奏そうとう荒かったかもしれない」

―――こういうふうに今後もアジアでライヴとか、そういう希望はありますか?

樋口「3年くらい前からアジアは行ってみたいなって話が出てるんです。どんどんやっていきたいですね」

ヤガミ「違う環境で育った人達に俺たちの音楽がどう伝わるのか、どういう反応なのか、それは興味ありますね」

―――韓国もそうですけど、台湾・香港も日本のバンドが人気が高まっていて。

ヤガミ「そうですね、理想をいえば、ツアーにアジアも入れたいですね」

樋口「ぜひやってみたいです」

ヤガミ「日本ではアーティストで通して、韓国ではアイドルになる(笑)」

樋口「何言ってんだ(笑)」

ヤガミ「とりあえず、一からなので(笑)」

―――また近々、みたいな予定は?

樋口「まだですけど、あっても年明けぐらいから話が出てくるでしょうね」

―――じゃ、年内はアルバムに向けて、という感じですか?

ヤガミ「今年、SCHWEINとかの隙間を縫って5月に2曲録ったんです。もう完全パケていて。いい感じですよ(笑)。それがシングルになるとかじゃないですけど、アルバムの一環として先に出来上がった順に録っていっちゃおうという」

―――どんな感じなんですか?

樋口「ポップ、って言うと今井君が怒るかな(笑)。でもポップなイメージのロックな感じ。分かりやすいと思うんですけど」

―――何となく次の方向を示すような?

樋口「いえ、まだ何とも」

ヤガミ「今井が一曲、ヒデが一曲なので、まだ何とも言えないですね。年内には残りの曲を詰めて。あと、ライヴ1回ぐらいやりたいんですけどね。そうしないと、今年、日本でライヴなしってことになるので(笑)」

―――しかも、来年でデビュー15周年になりますけど。

ヤガミ「自然にそうなってましたね。でも何にも変わらないですね」

樋口「周りのスタッフの人達が偉くなってたり(笑)。あと出会うバンドが年下が多くなりますね」

―――デビューの頃、15年先は予想もつかなかったと思うんですけど。

樋口「ないですね。毎回、アルバムのイメージやカラーが変わるバンドじゃないですか。1stアルバムの時に今みたいな曲をやってるとは思ってなかったし」

―――そういう意味では、毎回、少しずつ変化しながら成長してきているというか?

ヤガミ「新鮮な気持ちでできるのがいいことですね。もっとオッサンになる人もいるじゃないですか、熟成したとか。そういうバンドじゃないんで。自分達の方法論で来たのが良かったと思います。あとバンドやってると時間軸が違うなって言われますね。世間では15年経っていても、俺の中では5年ぐらいかなって」

樋口「最初の頃は本当に忙しいというイメージしかなかったですね。バンドをどう売っていくかレコード会社の人達も模索していたみたいで。忙しすぎて、ライヴ・リハの時にレコーディング・リハの曲をやってたのを覚えてる」

ヤガミ「そういうもんだって言われて」

樋口「ちょっと無謀だったんですね(笑)。それ以降は自分達のサイクルでやれてきてて」

ヤガミ「体が動かなくなるまで続けようと思ってますから(笑)」

※雑誌『UV』誌より引用、抜粋。




BUCK-TICKが、デビュー14年キャリアから考えると、彼らの海外での活動も決して早いという訳ではない。
それは、彼らがその時間をドメスティックに活動を続けてきた結果なのだろうが、
その年月もヤガミトールに言わせると、実感としては、5年位の感覚で感じているという言葉が示す通り、
彼らは、すごく濃密な時間の中に活動を続けて来たのかも知れない。

そう、我々が、感じている時間とは、全く違った感覚で…。


時間というリソースは活用する個人で、その価値が如何様にも変わるものだ。





Ash-ra
 (作詞:櫻井敦司 / 作曲:今井寿 / 編曲:BUCK-TICK)


俺は生きる 阿修羅の森に 逃げて逃げまくるさ お前に逢うために
あなただけを 愛していた そして憎んでる 深く

突き上げる爪先に 愛の鼓動 君が揺れる
繰り返し輪廻り逢う フロアの隅で君が揺れる 激しく美しい

どうか踊りましょう 熱いダンスを 全て呪うような黒いドレスで
どうぞ踊りましょう 熱いダンスを 全て呪うような愛の鼓動で









 (作詞:櫻井敦司 / 作曲:今井寿 / 編曲:BUCK-TICK)


熱い肉の軋み お前にこの愛

生きる事はできる 消えていくすべを知らない
この手伸ばしている お前を愛しているのに

ああ この世で美しく ああ 限りないこの命
ああ この世で激しく ああ 燃えろよこの命



【ROMANCE】