「おいで、こっちへ、おいで」
櫻井敦司が水の中のベットへ誘う・・・。
星野英彦が「GLAMOROUS」のメロディアスなフレーズを奏でる。
やがて今井寿のなぜかなつかしい旋律が発ち込める。
放映されたTBS系『BLITZDAMACY』では、ピックアップされなかったが、
早くも赤坂BLITZを酸欠状態に持ち込んだ「ICONOCLASM」「ヒロイン」の次には、
ニュー・アルバム『ONE LIFE,ONE DEATH』から「CHECK UP」「サファイア」がプレイされている。
今井寿と櫻井敦司のダブルヴォーカルによるサバイバル・レクチャー「CHECK UP」。
妖艶な「VICTIMS OF LOVE」を思わせるエロティクな「サファイア」。
いかにこの新作『ONE LIFE,ONE DEATH』の濃度が濃いことかを物語る。
そして、早くも新作のメインソング「GLAMOROUS」の登場である。
唄を聴かせるという点では、この楽曲に勝るものはない。
この日の櫻井敦司は、黒のハイネックの上に、藤色のブランドシャツ、ワインレッドの皮パンの華麗な出で立ち。
星野英彦は、レザージャケットに、ゼブラ柄のシャツ、ボトムはレッドの皮パンのワイルドな姿。
久々にパンキッシュに髪を逆立てた樋口“U-TA”豊は、襟にシルバーの縁取りがある黒の上下。
ヤガミ“アニイ”トールは、赤スーツの上下。ツアーではこれ以外には青スーツも用意された。
そして、今井寿はロンドン・パンクスが蘇ったかのようなロックスーツスタイルの“チェック柄”。
ブラックのパンツの前には、赤のチェック・スカートが巻かれ、まるでロックアイドルが還ってきたようだ。
それぞれに、カラフルでありグラマラスな光…。
【OTHER PHANTOM TOUR】もファイナルとなるこの日。
「乱暴な言い方をすると、どうなるかわからない」と言っている櫻井敦司も、
「“オーラ”が出てるなっていう時、は……あります」
と語っているが、
この日の5人の“オーラ”は、ダークなものから極彩色まで含む光の乱反射といった感じ。
フラッシーな今井寿のギターノイズが、あたりに飛び散ると、
オーディエンスは、半狂乱で手を差し伸べる。
勿論、この日の目当てがこの一曲であったのは間違いない。
歌詞の通り、“眩暈”が櫻井敦司を襲ったのか?目を押さえる仕草がたまらない。
ウォーター・ボトルを客席へ投げる櫻井。
この「GLAMOROUS」に満ちた一曲で、観衆は一気に陶酔する。
GLAMOROUS -FLUXUS-
(作詞:櫻井敦司 / 作曲:今井寿 / 編曲:BUCK-TICK)
