TVK音楽情報番組『ミュージッククリーク』に櫻井敦司と樋口“U-TA”豊が出演したもの。
新作『ONE LIFE,ONE DEATH』リリース直後の2000年9月26日に出演している。
公開録画番組であり、スタジオに詰めかけたファンは、久々に登場したBUCK-TICKに、
まるで、恋人が還って来たかのような笑顔を見せている。

司会は、前回出演時まで担当していたレピッシュ(LÄ-PPISCH)のMAGUMIがすでに降板していて、
今泉泰幸(SKIP COWSヴォーカル)が担当した。
すでに3年の月日が経過したことを物語る。

今泉泰幸の気の使い方が、ハンパないなと感じる映像で、
「GLAMOROUS」のヴィデオクリップのように、
サングラス姿の櫻井敦司は(機嫌が悪かったのか?)凄味のある表情で笑顔も少ない。
視聴者からの質問のハガキからトークは進展していくが、微妙な空気感であったのは確かだ。

やっぱりバンドの交渉係の樋口“U-TA”豊の存在に救われると言っても過言ではない。
さすがの櫻井敦司もU-TAネタでは、笑顔を見せてくれる。

バンド内での、この二人の関係も、面白く、
櫻井敦司は、しきりにトーク番組となるとU-TAのネタを持ち出し、
笑いに繋げるのが、初期からのパターンであり、
また、樋口“U-TA”豊の気の配りようは、天才的であるようで、
一癖も二癖もある櫻井敦司、今井寿といったメンバーを上手くコントロールしているのは、
やっぱり、彼なのだろうなと思わせる映像でもある。
(※星野英彦も和み系ではあるが、彼自身も無口で気を配るというより放置しているという感じだし、
リーダー的存在のアニイは、むしろ、櫻井、今井を更に煽って笑っているという印象がある)

今回リリースされた新作『ONE LIFE,ONE DEATH』のオープニングを飾る
「Baby,I want you.」「RHAPSODY 」ライヴ・パフォーマンスの間奏では、
いつも、櫻井敦司は、後ろを振り向いて樋口“U-TA”豊をステージ全面に呼び出し、
プレイさせるというが、定番化しているが、(U-TAファンには一番の見所だろう)
そこで、絡む二人の姿と表情は、バンド初期から変わらない二人のコンビネーションを感じる瞬間である。

櫻井敦司は、まるで本当の弟を可愛がるかのようにU-TAに絡み、
U-TAは、カリスマ的な櫻井敦司を、敬意を込めて「いいヴォーカリストだと思う」と語る。
そんな相思相愛関係が、BUCK-TICKというバンドの長寿の秘訣なのであろう。
また、樋口“U-TA”豊なしでは、この関係を全員が維持するのは不可能ではないだろうか?


それにしても
「実際、今井さんは、どうなんですか?」
という質問は、面白いし、

また、櫻井敦司の
「この顔でブランデー呑んでたら、嫌ですよね」
という、自分の濃いルックスを自覚していて、オチに使う姿もお見事。