「SEXY STREAM LINER」はアルバムのタイトル曲にしてインスト・ナンバーとして、
アルバムの2曲目に収録されている。
それまでBUCK-TICKアルバムのパターンだと、1曲目か最終曲、もしくは真中の楽曲に、
SE的役割でインスト・ナンバーが挿入されていたが、
今回の『SEXY STREAM LINER』では、センセーショナルな「タナトス」の次に、
この前衛的なインストが挿入された。
これは、マニュピュレータ―横山和俊と今井寿の共作で、
すべて打ち込みで制作された。
この曲順に関して、今井寿は、
「これは、“ヒロイン”のSEとして作成した」
と言っているので「ヒロイン」の前に配置されたものであろう。
しかし、この意外性のある曲順からして、前衛的雰囲気がビンビンと伝わってくるアルバムだ。
そもそも「ヒロイン」デモ・テープには、「STREAM LINER」という仮タイトルが付いていて、
それに、“最新型の”とか“流線型の”という隠語のある「SEXY」が取り付けられて、
アルバム・タイトルになったようだ。
勿論、名付け親は今井寿であるが、このインスト「SEXY STREAM LINER」については、
「“ヒロイン”につながるSE的な曲がほしいなと思って。
同じパターンが2度と出てこないグチャグチャなリズムで、打ち込みでしかできないものをやろうかなと。
家で作ったパターンをコンピューターに入れて、音色を変えたり、音を抜いたりして仕上げましたね。
形にするまでかなり時間を掛けました」
と制作過程を語っている。
1997年の12月26日27日の日本武道館でのライヴツアー【SEXY STREAM LINER(零型)】から、
ライヴではオープニングSEとして使用された。
映像の『SWEET STRANGE LIVE 』では、BUCK-TICKにしか出来ないアーティスティクな内容を、
象徴するように、ツアー全体のオープニング飾っている。
『SWEET STRANGE LIVE FILM』は、翌1998年2月4日からスタートしたツアー【SEXTREAM LINER】
の最終日程日本武道館での5月8日、5月9日分の模様を収録したライヴ・ヴィデオで、オリコン初登場6位。
1992年の『Climax Together』と同様にヴィデオ・シューティング公演としてライヴであった。
また、同じ音源から
BUCK-TICK初のライヴ・アルバム『Sweet Strange Live Disk』としてもリリースされ、
オリコン初登場17位に付けた。
どうやら、映像に登場するCGのサイボーグのような螺旋を描くスネークが、
今井の頭の中にあった“SEXY STREAM LINER”のようだ。
それでは『SSL』の世界へ……
SEXY STREAM LINER
(作曲:今井寿 / 編曲:今井寿、横山和俊)
“インスト作品”
またこの『SEXY STREAM LINER』に代表されるが、
移籍したマーキュリー時代のBUCK-TICK作品は、独特な空気感に彩られている。
『SEXY STREAM LINER』
01.タナトス
02.SEXY STREAM LINER
03.ヒロイン-angel dust mix-
04.無知の涙
05.リザードスキンの少女
06.螺旋 虫
07.蝶蝶
08.囁き
09.迦陵頻伽 kalavinka
10.MY FUCKIN’ VALENTINE
11.Schiz・o幻想
12.キミガシン..ダラ

『Sweet Strange Live Disk』
SEXY STREAM LINER
ヒロイン
蝶蝶
迦陵頻伽(Kalavinka)
囁き
螺旋 虫
Tight Rope
CHAOS~キラメキの中で
MY FUCKIN’ VALENTINE
リザードスキンの少女
無知の涙
見えないものを見ようとする誤解 全て誤解だ
キミガシン..ダラ
Schiz・o幻想
タナトス
キャンディ

『97BT99』
ディスク1
ヒロイン
螺旋虫(tapeworm mix)
タナトス
SEXY STREAM LINER
ヒロイン(angel dust mix)
無知の涙
リザードスキンの少女
螺旋虫
喋喋
囁き
迦陵頻伽 Kalavinka
MY FUCKIN’ VALENTINE
Schiz・o 幻想
ディスク2
囁き(single mix)
タナトス(the japanic pig mix)
MY FUCKIN’ VALENTINE(enemy mix(full))
Schiz'o 幻想(the spiderman mix)
月世界
My baby Japanese.
無知の涙(HOT remix 001 for B-T)
BRAN-NEW LOVER
DOWN
ASYLUM GARDEN
ミウ
パラダイス
BRAN-NEW LOVER-CUSTOM-
