10枚目のシングル楽曲として、シングル盤「唄」は、
3ヶ月連続リリースの第二弾としてリリースされた。オリコン初登場6位。
BUCK-TICK楽曲の中でも、最も感動的な“生命”と“誕生”を唄いあげた作品だ。
「JUPITER」「さくら」から引き継がれる櫻井敦司の最愛なる母への想い、
そして“苦しみのこの世界”を嘆く、「ドレス」「die」から受ける一連の櫻井作品は、
この「唄」で、“どうして生きているのか”もがきながら生き続ける意味を問い、
そして、この「鼓動」にて、それでも、生き続けることを選択するに至る一大巨編だ。
この『ミュージックパーク』でも、感動的に唄い上げられる「鼓動」は、
まるで、DAVID BOWIEの「“HEROES”」のような存在感だ。
メロディアスなリフレインに畳み掛けるようように今井寿のギターが狂おしく重なる。
母親との別れ、悲しみ、欲望渦巻くこの現実世界で一度は死も考えた。そして・・・
「なぜ生きてる 知らないけど それでも激しく
生きていたいと思う 愛されているなら
ごめんなさい ありがとう」
初めてこれまで内側に内側に展開してきた“自己否定美学”を振り切る
櫻井敦司、渾身の傑作といえるのではないだろうか?
「die」によって壮絶な“死”を描き切って、
櫻井敦司は、その反対側の“生”とポジティヴに向き合った。
まさに“生命”の“鼓動”を感じるような一曲で、ある。
もう、ただただ、僕は涙するしかない。
ありがとう。
鼓動
(作詞:櫻井敦司 / 作曲:今井寿 / 編曲:BUCK-TICK)
完璧な幸せ いつも包まれていた
苦しみのこの世界 ある日生まれ声を上げた
抱かれてた母星に さよならを告げよう
胸の音聞こえる 確かに鼓動震え出す目醒めだ
なぜ生きてる 知らないけど それでも激しく
生きていたいと思う 愛されているなら
ごめんなさい ありがとう
この世に生きるあなたの鼓動 儚い だけど美しく
この世に生ける全ての鼓動 儚い だけど輝いて
絶対の安らぎ あの日抱かれていた
悲しみのこの世界 ある日あなたに包まれた
見守る母の星 静かに今消えて
胸の音聞こえる 確かに鼓動震え出す目醒めだ
なぜ生まれた 解らない それでも激しく
生きていたいと思う 愛されているなら
生きていたいと願う 愛されているなら
ごめんなさい ありがとう
この世に生きるあなたの鼓動 儚い だけど美しく
この世に生ける全ての鼓動 儚い だけど輝いて
この世に生きるあなたの鼓動 悲しい事は何もない
この世に生ける愛する人 悲しい事は何もない
