前作オリジナルアルバムの『狂った太陽』から数えると
約2年半振りとなった6thアルバム『darker than darkness -style 93-』。
このライヴツアーでのセットリストに選曲された前作からの起用で、
「MY FUNNY VALENTINE」は不思議な雰囲気の妖艶なポップジャズ。
これもこの渋谷公会堂のアンダーグラウンドな雰囲気で演奏されると
一味違ったように聴こえてくる。
それにしても、アルバム一作隔てただけで、これだけのイメージ変化を見せるグループも珍しい。
更にそのナイフのような感性を研ぎ澄ました次作の『Six/Nine』をフィーチャーした
【Somewhere Nowhere Tour】では、最終的に新アルバムの楽曲以外の起用を諦めたと
樋口“U-TA”豊は後に語っている。
1993年5月20日よりスタートした【darker than darknessーstyle93ー Tour】
(実はアルバムリリースの1ヶ月前からスタートし大胆に新曲も演奏されていた)も、
そして、映像の1993年12月31日の大晦日にTVK主催で開催された【LIVE GAGA special93】にしても
明らかにそれまでのツアーとは違った統一されたコンセプトの下にパフォーマンスされ、
この日の生中継された渋谷公会堂もアンダーグランドな空気感いっぱいに進められている。
ダイナミックな演出でスタジアム級を制覇した
【狂った太陽 Tour】【殺シノ調べ This is NOT Greatest Tour】
そしてBUCK-TICKのその完成した姿を現したスペシャルライヴ【Climax Together】とは
全く違った方法論で進められた【darker than darknessーstyle93ー Tour】では、
彼等としては最多の60本以上のライヴが展開された。
演奏される楽曲達もライヴを重ねる毎に進化を遂げ、
バンドとしての演奏とその劇場的パフォーマンスにも工夫が凝らされ、
ライヴ漬けの一年だったといえる。
そして少し間をおいて参加した
今回の年末イベント的な【LIVE GAGA special93】時期から、
徐々の彼等は、マスメディアを距離をおいていくことになる。
その片鱗をこのダークでアンダーグランド感の充満する
【LIVE GAGA special93】では示唆していたのかも知れない。
MY FUNNY VALENTINE
(作詞:櫻井敦司 / 作曲:今井寿 / 編曲:BUCK-TICK)
狂った俺はかげろうだ ゆううつさに歌うよ Lady
最後に教えてあげるよ 灰に埋もれたRhapsody
アア僕ハコンナニ 待チ焦ガレテル Valentine
ソウ愛シイ君ガ 赤イ血ヲ注グ Valentine
夢見たお前幻だ 気懈さに躍れよ Lady
ZAKUROにむさぼりつくのさ 見世物小屋の Last Show
アア君ノカカトガ 通リ過ギテク Valentine
ソウ狂オシイ程ニ 胸ヲ切リ刻ム Valentine
死んでもいいよな太陽 血肉まで溶ろけ出してゆく
怖くて仕方がないのさ 鏡に映る Destiny
アア僕ヲ置キ去リ 君ハ残酷ナ Valentine
ソウ美クシイ君ヲ 二度ト眠ラセル Valentine
今夜燃え尽きたいのさ ふたりきり灰になる
全て憎んでもいいだろ 君さえも俺さえも
死にゆく愛しの Valentine I want Valentine
サヨナラ愛しの Valentine My Funny Valentine
今夜燃え尽きたいのさ ふたりきり灰になる
全て憎んでもいいだろ 君さえも俺さえも
今夜崩れ落ちたいのさ ふたりきり灰になる
全て裏切りと信じた 君さえも俺さえも
死にゆく愛しの Valentine I want Valentine
サヨナラ愛しの Valentine My Funny Valentine
死にゆく愛しの Valentine I want Valentine
オヤスミ愛しの Valentine My Funny Valentine
