ジャニーズ性加害問題が盛んに報道されている。


ジャニーズ事務所は9月7日(木)、喜多川氏が所属タレントに性加害を繰り返していた疑惑にからんで記者会見を開き、藤島ジュリー景子社長が辞任を発表した。


事件の概要を説明すると

・ジャニー喜多川氏がジャニーズ事務所設立前の1950年代から性加害。

・被害者の数は少なく見積もっても数百人はいるという複数の証言。


私は、70年前から、特にジャニーズ事務所設立後の約50年前から性加害はあったのに、なぜ今になって発覚したのだろうと不思議でならなかった。


色々な記事を読み漁って気づいたのは、これまでにも多くの被害者達が被害を告白していたのに、それはテレビから黙殺されていた。CMに出ているタレントも多いので営業やスポンサーに支障がないようにテレビ業界は忖度で報道しなかったのだ。


ターニングポイントは2004年。ジャニーズ性加害認定という高裁判決を最高裁判決で確定した。しかしテレビ業界は全く報道しなかった。“悪”と決まったのに、である。新聞等で報じられていたが、利用率でいうとテレビにはやはり敵わない。



その29年後、BBCによる報道や、ジャニー喜多川氏が死去していたこと、性被害を受けた人達による改めての告白など、諸条件が重なってようやく性加害問題が明るみに出たようだ。


ただ私は思う。


そもそも性加害問題を詳しく知らなかった一般国民が多かったのではないか。当時、まだまだ様々な性問題がはっきりとしない中で、男が男を愛する、ということ自体が理解できなかったのではないか。しかも具体的に性加害で何が起きているか報じられない。だからセクハラと同じ意味で捉えがちだったのではないか。


理解が進んだ今だからこそ一般国民の目は厳しくなっている。


華やかな業界の姿を守るためには不祥事は絶対あってはならない。しかし、人間なのだから悪は必ず噴出する。


それを業界での優位性を利用して悪事を揉み消して来たのが今まで。これからジャニーズ事務所は透明性をアピールし、信頼回復に努められるか。


参考: クローズアップ現代