あなたは全国障害者スポーツ大会(以下、全障スポ)をご存知だろうか?

 

“全障スポは、毎年、国民体育大会を開催した都道府県で開催される、全国的な障害者スポーツの祭典です。
大会は3日間の会期で行われ、全国から都道府県・指定都市選手団約5,500人(選手約3,500人、役員約2,000人)が参加します。
競技は正式競技(個人競技、団体競技)、オープン競技が実施されます。”(『SAGA2024国スポ全障スポ』HPより)と紹介されている。

 

来年、私は佐賀県である全障スポに出場するつもりだ。

 

実は出場決定ならば2012年以来12年ぶりとなる。2013年は出場希望を出したが、それ以来、出場希望は出していない。

 

出場希望を出さなかった理由は全障スポの期間の長さがある。土日を挟むとはいえ、6日間は縛られる。仕事をしている者にとっては難しいものがある。

 

もう1つは、全障スポ自体がなるべく多くの人たちにこの大会を経験してもらい社会参加を推進するという目的があり、成績がいい選手がいつも出場できるというわけではないのである。

 

その私が重い腰を上げたのには訳がある。

 

1つは県パラ水泳協議会の人たちから繰り返し、出ろと言われていたこと。これは長年、特に監督から言われていることなんだけど、長年出れるのに出ていないと、出場する選手が、ある程度決まったメンバーになってしまう。その人たちが伸びしろのある人達ならいいのだが、そうでもないと監督も指導のしがいがないんだろう。

 

もう1つは叔父達親戚が佐賀県にいること。私の勇姿を見せてやるぜ!

 

それで出場する種目として、男子25m自由形、50m自由形を選びたい。

 

今、私はスピードをつけたい。例えば、50m自由形で言えば、パラリンピック出場に必要なタイムはおよそ32秒。それに対して私は39秒。25m自由形の私のタイムは18秒だから、それを2倍しても36秒。つまり、25m自由形は全速力で泳ぐのだが、そのタイムを2倍してさえパラリンピック出場タイムに及ばない…

 

水泳にはスピードもスタミナも必要なのだが、まずはスピードをつけなくてはお話にならない。

 

そこで25m自由形の大会記録である、第9回大会で出た16秒57を抜き、大会新記録樹立を目標にすることとした。


その場面を福岡にいる仲良い女子たちを呼び寄せて見てもらう。私に惚れ直す。大会新となるとメディアもこぞって私を取り上げる。インフルエンサーとしての知名度も上がる。


何だ、このシナリオ。完璧だ✨


この壮大なシナリオの実現のためには、まずは来年6月頃にある、県の派遣選手選考会で代表選手に選ばれなくてはならない。筋肉増強にも務めなくてはならない。


時間は十分あると考えていてはいけないのである。