(1) 小型カナ入り1銭はがき             (2) 小型カナ無し1銭葉書
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          利用者の評判                    
         
   太政官布告第81号      明治8年5月18日新聞記事より     太政官布告第104号    
 明治8年5月10日発行                           明治8年6月12日発行
  サイズ 79×126ミリ                            サイズ 79×126ミリ
 
 当ブログ書庫、官製はがきの中の“初期はがき難産記”(`13/5/30)に、(1)以前のはがきが出て来ます。 
 最初のはがきは和紙を二つに折りにした、郵趣家間での俗称紅枠はがき、脇つきはがき、脇無しはがきに続いて(1)を発行しました。 初めての洋紙での印刷です。 1/2銭はがきは市内用、1銭はがきは市外用でした。 はがき周辺の枠は二つ折りはがきを踏襲していて、料額印面下部にカナが見えます。 (2)は(1)と同じく小型はがきですが、料額印面にはカナは無く、やはり1/2銭・1銭の2額面です。  ただ新聞記事の評判記は、当時ははがき全体の書き込みがすべて筆墨だったので、なれない洋紙には書き辛かったのでしょう。
 (1)の発行後わずか三十数日で(2)を発行したために、(1)の未使用はがきの現存数が大変少なく、稀少な存在です。
                             (1)                  (2)
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                カナ「二」               カナ無し
 
(3) 震災1銭5厘はがき  (4) 小型楠公5銭はがき(印面小)(5)小型楠公はがき(印面大)    
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 大正12年11月15日発行                    昭和20年12月15日発行         
  サイズ 80×130ミリ                       サイズ74×120ミリ
 
(3)は、大正12年9月の関東大震災により、逓信省庁舎や印刷局は壊滅状態となったために、民間の印刷会社に製造を委託して発行したはがきです。 
 幾らかのバラエティも有りますが、それらについては当ブログ内でご紹介をしています。 利用者からは、余り芳しい評判で無かったために、大正14年半ばには分銅はがきと交代をしました。
 (4)(5)は郵趣家間で、楠公はがきと呼ばれているはがきです。
思い違いかもしれませんが、これ等はがきも、昭和20年3月の東京での大空襲で印刷局が焼失をしたために、民間会社に製造を依頼した?。 (4)は3ミリ縦に長い。
 
ちなみに、郵便創業以来のはがきは、二つ折りはがき、小型はがき5種ははずし、明治8年~昭和36年まで発行したはがきサイズはは90×140ミリでした。
 昭和41年に発行したはがきから、通常・年賀・その他のはがきを含めて100×148ミリと大型化して、現在に至っています。
参考図書 毎日コミニケーションズ「明治ニュース事典」