〈社説〉 2024・7・15 各地に新リーダーが誕生2024年7月15日

尊き使命の同志と共に前進

 打ち上げ花火や流星群の観測など、夜空を見上げる機会の多い時節となった。視線の先、上空約400キロに浮かぶ国際宇宙ステーション(ISS)では、宇宙飛行士たちによって、さまざまな研究や実験が行われている。
 
 閉鎖空間での集団生活。国籍や文化、専門分野や技能、性格も異なる乗組員たちは「チームの仲間が『何を考えていて、何を欲しているのか』」と常に思索し、信頼感を育む中で、目標達成への信念と責任感を高めていく。
 
 24時間、365日にわたるISSの活動を支えるのは、地上の管制スタッフの働きだ。宇宙飛行士たちが必ず口にするのは“多くの人たちの支えなくして、宇宙に行くことはできなかった”との感謝の言葉だという(『宇宙飛行士だけが知っている最強のチームのつくり方』大和書房)。
 
 周囲の人々への信頼と感謝――成功を収める多くの組織や集団に共通する点であろう。
 
 今、学会では男子部をはじめとして、各地に新任のリーダーが誕生している。同志と共に、全力で学会活動に取り組めることへの感謝を胸に、新たなスタートを切っていきたい。
 
 まずは同志一人一人と会い、語り合うことから始めよう。真摯に友のことを知ろうとする姿勢、考えや意見に耳を傾ける誠実さが「異体同心の団結」の土台である。リーダー自ら積極的に声をかけ、情報の共有だけで会話を終わらせず、折あるごとに感謝と尊敬の念を伝えることで、信頼の絆は強まっていくに違いない。
 
 また、組織が活性化するためには、副役職の友の活躍が不可欠だ。地域やメンバーの現状をよく知っている方や、多様な立場で社会に貢献する方も多い。それぞれの知見や経験を尊重し、個性と特色を最大限に発揮することで、広布の裾野を大きく広げていきたい。
 
 初めて経験する役職に、戸惑いや不安を抱くこともあるだろう。仕事や家庭の事情から、活動のための時間を思うように確保できない人もいるかもしれない。肝要なのは「今、できること」を見つけ、実践すること。“自分だからこそできること”が必ずあるはずだ。
 
 皆が尊き使命を持つ地涌の菩薩の陣列である。桜梅桃李の個性がきらめき、広布前進への誓いで結ばれた世界最高のチームを、わが地域に築いていこう。