名字の言 きょう七夕――天の川のロマン2024年7月7日

 「夏休みに遊園地に行けますように」「まいにち、えがおまんてんになりたい」……。商店街の一角に、子どもたちの思い思いの願いごとが記された短冊が、ササにつるされていた▼きょうは七夕。一年に一度、離れ離れだった織り姫とひこ星が出会うという伝説に由来する。その夢とロマンに思いをはせる人もいるだろう▼この出会いの舞台は、夜空に帯のように広がる天の川。はるか宇宙のかなたに思えるが、実は“私たちのいる銀河”を見た姿だという。どういうことか。天の川は円盤のような形で、上から見ると円形で、横から見ると両端が細い帯の形。それが私たちに見える天の川。そして、その円盤は私たちが住む地球をも含む広がりを持ち、地球も「天の川銀河」に属するという▼かなたにあると思われたものが、私たちと密接につながっている。まさに仏法で説く「宇宙即我」「我即宇宙」をほうふつさせる▼御書には「万法は己心に収まって一塵もかけず、九山八海も我が身に備わって日月・衆星も己心にあり」(新1947・全1473)と。私たちの心の中には、宇宙大の智慧と力が具わるとの仰せである。心広々と、星々と語りながら、自身の可能性を開く挑戦の一歩を踏み出していこう。(聖)