名字の言 励ましの絆こそ宝2024年7月6日

 日本財団が今春発表した18歳意識調査で「自分は他者から必要とされている」と答えた割合は、実施した6カ国で日本が最低。若者の自己評価の低さが改めて明らかになった▼なぜ低いのか。ある教育心理学者が言っていた。自己肯定感は、同世代や地域の人々と助けたり助けられたりする中で育まれる。だが近年、そうした対人関係が減少した、と。確かに先の調査では「近所の人と知り合う機会がある」と答えた割合も、日本が最低だった▼「以前は自分に自信がなく、大学に通えるなんて想像できませんでした」と振り返る創価大学生がいる。小学生で不登校となり、中学校卒業まで満足に勉強できなかった▼転機は家族と行ったオープンキャンパス。輝く学生の姿に心を奪われ、創価の学びやに進みたいとの夢を抱いた。直後、創価女子短期大学に通う友が、その思いを聞いて自宅まで激励に来てくれたという。一念発起して英語を一から始め、学び抜いた末に短大に合格。2年後に大学への編入を果たした▼彼女が心に刻む池田先生の言葉は「たとえ諸君が、自分で自分をだめだと思っても、私はそうは思わない」。学会には、まさに同じ思いで地域の人々と関わる大勢の同志がいる。この絆こそ宝だ。(祥)