名字の言 ハンディをもつ人が壁を破った方法2024年7月5日

 インド創価学会の、ある女子高等部員には「書字障がい」がある。文字や文章を書くことに困難が生じる症状で、彼女の場合は読むことも苦手だった▼小学生の頃からハンディとの格闘の毎日だった。母親が一緒に登校し、代わりに授業のノートを取る。二人で黙々と勉強を重ねたが、テストはいつも落第点。周りから笑われ、馬鹿にされた▼だが彼女は人生の試練に屈せず、唱題を重ねながら読み書きの練習を継続。10年に及ぶ努力の末、ついに昨年、英語とヒンディー語のテストで90%以上の点数を獲得することができた。加えて、成長が著しい生徒に贈られる“努力賞”も受賞。「戦いは続きますが、題目を唱え抜いて、自身の限界の壁を破りたい」――その心には、挑戦の炎が赤々と燃えている▼池田先生は、ハンディをもつ人は「『人生に挑戦している勇者』である」と記した。さらに続けて「仏法から見れば、不自由な姿であろうとも絶対に幸福になれることを人類に教えようと誓った『誓願者』であり『教師』とも言える」と▼どんな境遇でも、誰もが平等に幸せになる権利をもつ。それを現実にするのが真実の宗教の使命だ。学会は「万人の幸福」を目指す生き方を、世界へ未来へ広げていく。(轍)