名字の言 梅雨の季節をすがすがしく 2024年6月24日

 洗濯物を干すのは家の外か中か、それとも乾燥機にかけるか――。それは天気次第でもある。天気は日常生活に大きく影響するのに、こちらの思い通りにならないもの。それを痛感する梅雨の季節である▼日本の年間降水量は、世界平均の約2倍だという。狐の嫁入り、銀竹、桜ながし、天泣……。雨を形容する日本語が豊富なのも、暮らしとの関係の深さを表していよう▼広布史の中にも“雨の文化祭”と称され、今なお語り継がれる足跡がいくつもある。40年前、池田先生はある文化祭に出席した。屋外での行事のため、地元の友は当日の晴天を祈り続けた。しかし、実際は雨の中での開催となった▼晴天という願いがかなわなかったことについて、先生は語った。「妙法の功徳は冥益であり、短期ではなく、生涯を通してみていかねばならない」「われわれの眼からみて祈りが叶わないと思うだけで、仏の眼からは、じつは本質的にいって叶っているのである」と。現にその“雨の文化祭”を信心の原点と刻んだ多くの友が今、使命の晴れ舞台で活躍している▼人生も晴れの日ばかりではない。風雪や暴風の日もある。“雨雲を突き抜けた上空は快晴だ”と達観する境涯で、すがすがしく前進する日々を。(白)