名字の言 ラグビーの堀江翔太選手が引退試合後、会場を沸かせた言葉2024年6月22日

 ラグビーのワールドカップに4大会連続で出場し、日本代表を支えた堀江翔太選手。先月、リーグワンのプレーオフ決勝をもって現役を引退した。試合後、「生まれ変わってもラグビーはしません」とあいさつし、会場を沸かせた。その真意は「それぐらい十分幸せなラグビー人生を歩めてきた」から▼ラグビーボールは楕円球で、思った方向に転がるとは限らない。堀江選手にも思った通りにはいかない不遇の時代があった。それでも不屈の精神で心技を磨き続けたからこそ、満足の選手生活を築けたのだろう▼御聖訓に「善い結果になるのが不思議であり、悪い結果になるのが当然と考えさせなさい」(新1620・全1190、通解)とある。現実は厳しい。だが、そこで退かない情熱と鍛錬が試練の壁を破る力となる▼池田先生は詠んだ。「『正義』 必ずしも勝つとはかぎらぬ 肝要なのは 『正義』なるがゆえに 断じて勝たねばならないという 我らの強靱なる不退の一念だ 『仏法は勝負』だからだ」。我らの仏法の勝負は人を負かす戦いではない。自分に勝つ戦いである▼先の試合で堀江選手のチームは負けた。しかし5万人もの観衆は、ラグビー人生の総仕上げに勝った彼に喝采を送った。(城)