〈壮年部のページ〉 弘教に挑む友2024年6月8日

 師弟の月・7月へ、全国の壮年部が“青年の心”を燃やし、対話拡大に挑戦しています。ここでは、率先垂範の行動で、弘教を実らせた2人の地区部長を紹介します。
 

群馬・伊勢崎市 新井正克さん(53)
誠実に対話を重ね青年が入会

新井さん(右から2人目)らが、任用試験の研さんに励む坂本さん(左端)を激励(群馬・伊勢崎文化会館で)

新井さん(右から2人目)らが、任用試験の研さんに励む坂本さん(左端)を激励(群馬・伊勢崎文化会館で)

 
 群馬・伊勢崎県の新井正克さんが、幸風地区の地区部長に就いたのは一昨年の12月だった。

 「それまで約10年間、別の地区で地区部長を務めてきました。この経験を生かし、新たな地区でも頑張ろうと決意しました」

 当初は訪問・激励に奔走するも、仕事が多忙になり、学会活動が思うようにできなくなった。現状を打開しようと池田先生の指針を学び、真剣な唱題を重ねた。すると徐々に状況が好転。残業が減り、活動の時間が取れるように。昨年7月、職場で昇進し、作業長に任命された。

 ある日、職場の後輩である坂本修希さん(26)が、仕事や人間関係の悩みを打ち明けてくれた。親身に話を聞いていくと、彼の父が創価学会の理解者で、「これからの人生のために学会の話を聞いてみては?」と助言したという。

 不思議な縁と時を感じた新井さんは、自分が学会員であることを告げるとともに、「一緒に祈って乗り越えよう」と誠実に伝えた。

 勤行を共に実践し、多くの学会員から真心の激励を受ける中で、坂本さんは入会を決意。本年1月、御本尊を受持した。現在、教学部任用試験の研さんにも挑戦している。

 青年部員が新たに誕生し、求道みなぎる姿に地区も清新な息吹に包まれ、座談会に多くの友が集うようになった。

 新井さんは「これからも師への報恩感謝を忘れず、“広布を進めました”と誇れる人生を歩みます」と胸を張る。
 
 

宮崎・延岡市 近藤岳夫さん(57)
猛反対だった父が広布の道へ

不屈の祈りと行動で、地域の同志と共に幸福の道を歩む近藤さん㊧と父・正春さん(宮崎・延岡市内で)

不屈の祈りと行動で、地域の同志と共に幸福の道を歩む近藤さん㊧と父・正春さん(宮崎・延岡市内で)

 
 29歳の春、近藤岳夫さん=延岡圏・山月地区、地区部長=は入会した。疾患を抱えている弟・靖幸さん(46)をはじめ、家族全員を幸せにしたいとの一心だった。

 だが両親は猛反対。「母は泣き、穏やかな性格の父も激怒しました」

 それでも、男子部の先輩の励ましに奮起し、仕事に、学会活動に汗を流した。近藤さんの姿を見て、2002年(平成14年)に弟が入会。その3年後、母・スエ子さんも続いた。しかし、父の正春さん(84)だけは頑として首を縦に振らなかった。

 「いつかは父も信心するだろうと思い、時間ばかり過ぎていきました」。やがて、正春さんが立て続けに病に襲われる。

 父に人生の最終章を勝利で飾ってほしい。師匠に誓った一家和楽を実現するのは今だ――本年の「5・3」を前に近藤さんは唱題に励んだ。

 そして、父に胸の内をありのままに伝えた。「一緒に信心をしよう。家族で幸せになろう」。長い間、近藤さんの成長をじっと見守ってきた正春さんは「分かった」と一言。5月3日に入会した。

 「息子や先輩方に教えてもらいながら、池田先生の指導をたくさん勉強して、負けない自分になりたい」と誓う正春さん。父の横顔を見つめながら近藤さんは語る。「地区の皆さんの祈りが最大の追い風になりました。胸中の師との対話によって、自分の弱い心を打ち破っていけると、今は確信しています」
 
 

創価の黄金柱に贈る~池田先生の言葉~

 (山本伸一が)最も力を込めて訴えたのは、「自身の心を折伏せよ」ということであった。

 広宣流布の前進を阻むものは、外にあるのではなく、自身の内にこそあるからだ。

 臆病や弱さは、あきらめを生み、「もう、だめだ!」「これ以上はできない」と、自分の壁をつくり出してしまう。また、慢心は、油断と安逸を生み、敗北の墓穴を掘る。

 その心を打ち破り、自らを折伏するのだ。壁を破るには、腹を決めることだ。断じて成し遂げてみせると、一念を定め、御本尊に誓願の題目を唱え抜くのだ。

 そして、勇猛果敢に行動せよ。走りだせば加速度がつく。勢いを増す。

 (小説『新・人間革命』第17巻「本陣」の章、92ページ)

 ◇ 

 だれ人たりとも、妙法に縁していく以外に、永遠の幸福の道を開くことはできない。だからこそ、何よりもまず、「語る」ことが大事なのである。(中略)

 このあふれんばかりの折伏精神こそが、創価学会の魂である。

 また、折伏は「勇気」である。当然、「慈悲」は大切だが、凡夫であるから、なかなか、慈悲は出ないものである。ゆえに勇気である。勇気が慈悲に通じる。唱題で勇気を奮い起こしていくのである。

 勇気を引き出す源泉こそ、信心の力であり、仏法の力である。

 (『池田大作全集』第93巻、340ページ)