東洋哲学研究所が第38回学術大会 「AIと信仰・宗教・思想」をテーマに2024年5月26日

東哲の学術大会のシンポジウムから。ディスカッションも盛んに(創価大学で)

東哲の学術大会のシンポジウムから。ディスカッションも盛んに(創価大学で)

 東洋哲学研究所(東哲)の第38回学術大会が25日、東京・八王子市の創価大学で、オンラインも活用して開催された。
 
 「AIと信仰・宗教・思想」をテーマにしたシンポジウムでは、このほど代表理事・所長に就いた田中亮平氏があいさつ。篠宮紀彦委嘱研究員が「無痛社会と人工共感:痛みを感じるAIはシンギュラリティなのか?」と題して発表し、山本修一主任研究員は「仏教の立場からAIの発展に望むこと」をテーマに述べた。
 
 帝京大学の濱田陽教授が「人工知能の得体の知れなさにいかに向き合うか――『存在』と『痛み』が変容するなかで考える」と題して講演し、人間は非アルゴリズム的な側面を持つことに言及。今後、宗教や哲学といったAIが捉えられない領域が明らかになっていくだろうと述べた。
 
 実践女子大学の犬塚潤一郎教授は「言語世界と言葉の経験――能力と人間性、LLM(大規模言語モデル)―AIと人間の多重性」をテーマに発言。LLMの仕組みを通して、人間が持つ知性の在り方について考察した。
 
 その後、質疑応答等が行われ、意見が交わされた。学術大会は、きょう26日も行われる。

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