おはようございます。部屋の温度は20℃。人道的な世界平和を築く俊英の旅達おめでとうございます。本質をつかみ、時代をリードしていく聡明なリーダーとなってもらいたいね。今日もお元気で!

 

〈SUA卒業式〉 アメリカ創価大学で第20回卒業式2024年5月26日

  • 19カ国・地域86人が飛翔、大学院の6人も
  • 地球文明のパイオニアが雄飛 スティーブ・ダナム理事長が記念講演

「コングラチュレーションズ(おめでとう)!」――アメリカ創価大学の第20回卒業式で、式典の最後に祝福のテープが舞うと、会場は万雷の拍手と歓呼に包まれた(同大学の創価芸術センターで)

「コングラチュレーションズ(おめでとう)!」――アメリカ創価大学の第20回卒業式で、式典の最後に祝福のテープが舞うと、会場は万雷の拍手と歓呼に包まれた(同大学の創価芸術センターで)

 【アリソビエホ】アメリカ創価大学(SUA)の第20回卒業式が24日午後(現地時間)、カリフォルニア州オレンジ郡アリソビエホ市の同大学・創価芸術センターで行われた。今回、卒業を迎えた20期生は、コロナ禍の2020年8月に入学。当時、創立者・池田大作先生は「新たな『地球文明』創造のパイオニアにたくましく育っていただきたい」と期待した。4年を経て、卒業生一人一人が、使命の天地の開拓者として、晴れの門出を迎えた。式典では、全米大学弁護士協会理事などを歴任し、SUAの理事長を務めるスティーブ・ダナム氏が記念講演。フィーゼル学長や理事、教職員、卒業生の家族ら約750人が出席し、旅立ちを祝った。(記事=掛川俊明、村上進、写真=金子竜一)

“若き創立者”が希望の旅立ち

式典後、角帽を投げ上げる卒業生。使命の大空へ、飛翔しゆく誓いを込めて

式典後、角帽を投げ上げる卒業生。使命の大空へ、飛翔しゆく誓いを込めて

 カリフォルニアの青空のもと、門出を迎えた卒業生は、一人一人が“若き創立者”として、かつてない試練を乗り越えてきた。
 
 20期生が入学した2020年8月は、コロナ禍の影響でキャンパスは閉鎖され、入学レセプションも開催できなかった。1年間は、全ての講義がオンラインで行われた。住む地域によっては時差のため、深夜の受講になることもあった。
 
 入学に際して、創立者・池田先生は「苦労しながらの学びの一つ一つが偉大な創造的生命を発揮する糧であります」とのメッセージを贈った。
 
 4年を経て、今回、卒業を迎えた学部生は、アメリカ、日本、カナダ、韓国、インド、中国、ベトナム、ルワンダ、イタリア、インドネシア、ウガンダ、ガーナ、タイ、ブラジル、南アフリカ、ホンジュラスなど、19カ国・地域から集った86人(20期生)。大学院修士課程の研究プログラム「リーダーシップと社会変革のための教育基礎学」を修了した5カ国・地域の6人(9期生)と合わせて、92人が使命の舞台へと旅立った。
 
 卒業生からは、コロンビア、コーネル、シカゴなど、名門大学院の合格者も多く誕生した。
 
 卒業式は、午後2時に創価芸術センターで開会。式典の模様は、動画配信サイトで同時中継された。
 
 多くの卒業生が、学生生活を支えてくれた教員やスタッフへの感謝を口にしていた。
 

コーネル大、シカゴ大など有名大学院に合格

20期生が入学した4年前は、コロナ禍の影響でキャンパスは閉鎖され、全ての講義がオンラインで行われた。多くの試練を乗り越え、門出を迎えた卒業生の間には、信頼と友情の絆が強く結ばれている

20期生が入学した4年前は、コロナ禍の影響でキャンパスは閉鎖され、全ての講義がオンラインで行われた。多くの試練を乗り越え、門出を迎えた卒業生の間には、信頼と友情の絆が強く結ばれている

 ナイジェリア出身のオルインカ・アドゥロジュさんも、その一人。彼女は、SUAの教員と学生の温かな関係に驚いたという。教員は、学業のサポートはもちろん、健康状態や生活のことも気にかけてくれた。時には、人生について語り合うこともあった。
 
 3年生から履修する集中コースでは「生命科学」と「社会・行動科学」の二つを専攻。通常の倍以上の講義を受け、多くの課題に取り組んだ。
 
 大学を囲む丘が朝霧に包まれる光景に息を飲んだり、夜半まで勉強してキャンパスを友人と歩いたり。多忙な日々の中でも、共に勉学に励み、鼓舞し合う友の存在が大きな支えになった。
 
 卒業後、数年間の研究職を経てメディカルスクールで学び、医師を目指すという。将来は、アメリカとナイジェリアを行き来しながら、母国の医療システムのために貢献できる仕事がしたいと語る。
 
 「私たちは、いつも創立者の励ましの言葉に支えられてきました。より良い人間になることを教えてくれる教育は、素晴らしい贈り物です。これからも学び続け、恩返しできる人材になりたい」

 SUAでは、世界市民の育成という教育理念を示す創立者を永遠に顕彰するべく、4年制の学士課程を「ダイサク・イケダ・カレッジ」(通称「イケダ・カレッジ」)と命名している。その心を受け継ぎ、社会に尽くしたいと語るのは、ネパール出身のアシシュ・スナールさん。
 
 「創立者のことを学びたくて、多くの著作を読みました」。池田先生の対談集やSUAへのメッセージを何度も読み込んだ。そこに示された“目の前の一人”を大切にする姿勢を自分も実践したいと、学生自治会で活動し、4年生で自治会委員長も務めた。
 
 昨年11月、創立者・池田先生の逝去を受け、自治会委員長として皆と一緒に立ち上がろうと、追悼の集いを開催した。「平和と生命の尊厳のために行動するという創立者のビジョンを継承したい。多くの学生が、創立者の思いを自分たちの使命と受け止めています」
 
 スナールさんは卒業後、コンピューターサイエンスの勉強を続けた後、大学院に進学する予定だ。将来はネパールに戻り、貧困問題の解決に向けた教育や政策立案などを通して、社会の役に立ちたいと誓う。

在学生が合唱を披露

在学生が合唱を披露

 式典ではアメリカ国歌斉唱の後、フィーゼル学長が祝辞を述べ、「SUA最高栄誉賞」が理事長のスティーブ・ダナム氏、理事のクリス・クヌッスン氏とラリー・ヒックマン氏に授与された。
 
 その後、スティーブ・ダナム理事長が記念講演を行い、「言論の自由」と「対話の重要性」について語った。
 
 続いて、92人一人一人に、修士号、学士号の学位記が手渡され、卒業生の代表4人があいさつした。
 
 式典の終盤には創立者賞が発表された。受賞したのは、北海道出身のユウイチ・マツナさん。入学した年、母に病気が見つかった。不安を抱えながらの生活を支えてくれた家族、教員やスタッフ、そして創立者への感謝は尽きない。元気になった母は、卒業式を父と共に目の前で見守ってくれた。
 
 最後に、SUAの歌「希望の光」を、在学生が演奏・合唱した。
 
 SUAには、創立者が示した「貢献的人生を生きゆく世界市民の確固たる潮流を築く」との理念が脈打っている。世界に羽ばたく卒業生の連帯が、地球社会に希望の光を放っている。