〈挿絵でひもとく小説「新・人間革命」〉 女性への励まし2024年5月9日

 今月、全国各地で「女性部総会」が開催されています。創価の女性たちを誰よりもたたえ、エールを送ってきたのが池田先生ご夫妻です。ここでは、内田健一郎氏の挿絵とともに、小説『新・人間革命』につづられた励ましを紹介します。※小説の本文は、聖教ワイド文庫の最新刷に基づいています。組織名と役職名は、全て当時のものです。

2000年(平成12年)
第30巻〈下〉「誓願」の章
「常勝の門」開きゆく使命

 〈関西女性総会の意義を込めて開催された本部幹部会で、山本伸一は、世界で女性リーダーの活躍が目覚ましいことを紹介。21世紀を開く女性のスクラムに、大きな期待を寄せた〉
 「今、時代は、音をたてて変わっている。社会でも、団体でも、これからは女性を尊重し、女性を大切にしたところが栄えていく。
 大聖人は『女子は門をひらく』(全1566・新1902)と仰せです。広宣流布の永遠の前進にあって、『福徳の門』を開き、『希望の門』を開き、『常勝の門』を開くのは、女性です。なかんずく女子部です」
 麗しき婦女一体の対話の拡大、励ましの拡大は、二十一世紀の新たな力となった。(431ページ)

1977年(昭和52年)
第24巻「人間教育」の章
青年こそ新たな前進の力

 〈山本伸一は、座談会で女子部員が、はつらつと、研究発表や体験発表、活動報告などをしていたことを聞くと、笑みを浮かべた〉
 「学会が、どうして、ここまで発展することができたのか。その要因の一つは、常に青年を大切にし、青年を前面に押し出すことによって、育ててきたからだよ。
 時代は、どんどん変わっていく。信心という根本は、決して変わってはいけないが、運営の仕方や、感覚というものは、時代とともに変わるものだ。学会は、その時代感覚を、青年から吸収し、先取りして、新しい前進の活力を得てきた。(中略)
 社会の流れや時代感覚は、青年に学んでいく以外にない」
(204ページ)

1978年(昭和53年)
第27巻「求道」の章
人と人の絆に幸福がある

 〈北海道・望来大ブロックの婦人部総会には、山本伸一の妻・峯子が出席することに。担当員宅を訪れた峯子は、周囲からの励ましに感謝する婦人部員に、語った〉
 「どなたも、自分だけでは信心を貫いていくことはできませんし、広宣流布も一人ではできません。(中略)
 親子を縦の線とするなら、同志は横の線といえます。この縦と横の絆を強く、大切にしてこそ、自分の幸せも、成長もあります。したがって、ご両親やお子さんなど、ご家族を大切にしてください。そして、同志を大事にしていってください。その、人と人とのつながりのなかに、幸福と広宣流布の実像があるのだと思います」 (390ページ)

1977年(昭和52年)
第24巻「人間教育」の章
太陽の心で勇んで前進を

 〈大ブロック担当員勤行会に出席した山本伸一は、皆の成長と幸福を訴え、最後に「愚痴」について言及した〉
 「愚痴の怖さは、言うたびに、胸中に暗雲を広げていくことです。心を照らす太陽が闇に覆われ、希望も、感謝も、歓喜も、次第に薄らいでいってしまう。
 (中略)
 大聖人が『ただ心こそ大切』(全1192・新1623)と仰せのように、大事なことは、どういう一念で信心に励んでいくかです。どうせ信心をするなら、愚痴を言いながらではなく、自ら勇んで、実践していかなければ損です。さっそうと、さわやかに、行動していこうではありませんか」 (199ページ)

1980年(昭和55年)
第30巻〈上〉「雌伏」の章
皆さんの姿は創価の希望

 〈名誉会長となった山本伸一のもとへ、奄美の女子部員たちが駆け付けて来た。島の花を手渡された伸一は、求道の友をたたえた〉
 「ありがとう! 一足早い春の到来だね。百花繚乱の春は幸せの象徴だ。みんなも、必ず幸せになるんだよ。私は、その姿を見ることがいちばん嬉しいし、それが、信心の正しさの証明になるんです。どうか皆さんは、それぞれが日本一、世界一、幸せになることを誓ってください。幸福のための信心であり、学会活動であり、広宣流布なんです」(中略)
 「皆さんの求道心あふれる姿は、創価学会の希望です。何があっても揺るがない、皆さんの強く清らかな信心こそ、二十一世紀を開く力です」(223ページ)

1981年(昭和56年)
第30巻〈下〉「暁鐘」の章
民衆運動の最大の主人公

 〈カナダ訪問中の山本伸一らは、独立のヒロインと仰がれるローラ・セコードの家を訪問。伸一は、彼女の活躍と振る舞いを通し、同行のメンバーを励ました〉
 語らいは続いた。(中略)
 「彼女は、負傷した夫の面倒をみながら、子どもたちを育てている。人間として大切なことは、生活という基本をおろそかにしない、地に足の着いた生き方だ。それが民衆のもつ草の根の強さだ。そして、その人たちが立ち上がることで、社会を根底から変えていくことができる。
 それを現実に成し遂げようとしているのが、私たちの広宣流布の運動だ。
 その最大の主人公は婦人部だよ」(45ページ)