〈女性部のページ〉 女性部総会2024特集――平和は一人の心の変革から始まる2024年5月4日

 「平和ほど、尊きものはない。平和ほど、幸福なものはない。平和こそ、人類の進むべき、根本の第一歩であらねばならない」――平和は、創価の師弟の熱願であり、誓いです。今回の特集は、“平和は一人の心の変革から始まる”との信念で創価の女性が取り組んできた活動を紹介します。

<池田先生の言葉から>

 創価の女性のスクラムこそ、「生命の尊厳」の大法理で世界を照らし、人類史の新たな「平和の春」を広げる太陽なりと、私たちは誇りを込めて叫びたい
 『随筆 幸福の大道』

 
 
 

●「平和の文化」を構築

地球憲章インタナショナルのビレラ事務局長が講演した「平和の文化講演会」(本年3月、東京・信濃町の創価世界女性会館で)

地球憲章インタナショナルのビレラ事務局長が講演した「平和の文化講演会」(本年3月、東京・信濃町の創価世界女性会館で)

 2度の世界大戦を含む幾多の戦乱を引き起こしてしまった反省を踏まえ、国連をはじめ国際社会では20世紀の終わりに「平和の文化」の構築――つまり、一人一人が価値観や行動を変革し日常の中で“平和と非暴力”を生き方としていくための取り組みが始まりました。
 
 その後押しをするべく、女性部は「平和の文化フォーラム」を2003年にスタート。“家庭、地域社会こそ平和の文化を生み出す出発点”であるとの視点で、これまで約500会場で開催し、1800人以上の女性が平和の文化を築くために挑戦している体験や主張などを訴え、多くの皆さんに共有しています。
 
 また、2011年からは、平和構築をはじめ人道支援、災害復興、子どもの人権、高齢社会、ジェンダー平等などをテーマに、各界の識者を招いて「平和の文化講演会」を各地で実施しています。

元国連事務次長のチョウドリ博士と女性平和委員会の代表が記念のカメラに(2022年10月、東京・新宿区の戸田記念国際会館で)

元国連事務次長のチョウドリ博士と女性平和委員会の代表が記念のカメラに(2022年10月、東京・新宿区の戸田記念国際会館で)

 
 
 

●不戦・核兵器の廃絶

1980年に誕生した女性平和委員会は長年、全国の戦争体験者の証言をまとめるなど、数多くの反戦出版物を刊行してきた

1980年に誕生した女性平和委員会は長年、全国の戦争体験者の証言をまとめるなど、数多くの反戦出版物を刊行してきた

 1981年から91年にかけて各都道府県で戦争体験集の編さんを進め、471編の女性たちの手記を収録した『平和への願いをこめて』全20巻を発刊。その後も書籍や映像などの形で戦争・被爆体験を伝えてきました。
 
 また、国内外の市民団体等と協力して核廃絶署名に取り組んできたほか、「被爆体験を聞く会」や被爆証言映像の草の根映写会を各地で開催。核兵器の非人道性を学び、二度と使用させてはならないとの誓いを身近なところから広げてきました。池田華陽会・ヤング白ゆり世代が中心となり被爆体験の聞き取りも実施するなど、生命尊厳の思想を掲げる仏法者の使命として、核兵器廃絶と不戦のために活動を続けています。
 
 2017年に国連で採択された「核兵器禁止条約」についても、関連の会議に代表が参加するなど、その普遍化に努めています。

若い世代が被爆・戦争体験の継承運動を推進(昨年11月、東京・葛飾平和講堂で)。戦争の実相を学び、平和の心を未来へ

若い世代が被爆・戦争体験の継承運動を推進(昨年11月、東京・葛飾平和講堂で)。戦争の実相を学び、平和の心を未来へ

 
 
 

●子どもの権利を尊重

昨年7月に行われた「平和の文化講演会」。日本大学教授で子ども政策が専門の末冨芳氏が登壇した(創価世界女性会館で)

昨年7月に行われた「平和の文化講演会」。日本大学教授で子ども政策が専門の末冨芳氏が登壇した(創価世界女性会館で)

 “子どもが幸福を実感できる社会は、全ての人にとって幸福な社会”との信念で、そうした社会の建設に注力してきました。
 
 とりわけ「子どもの権利条約」(1989年採択)の精神を広げるべく、91年から展示会などを通して草の根レベルで日本の条約批准(94年)を後押ししたのをはじめ、同条約の採択25年となる2014年からは「子どもたちとつくる平和の文化キャンペーン」を開始。条約の啓発ビデオ「子どもたちとつくる未来」を制作したほか、全国約130会場でフォーラムを開催しました。
 
 また条約採択30年に当たる2019年からは、諸団体が連携して立ち上げた「広げよう!子どもの権利条約キャンペーン」に参加。独自に「子どもの笑顔キャンペーン」もスタートし、子どもたちをあらゆる暴力から守るための啓発活動に取り組んできました。

2006年からスタートした「平和の文化と子ども展」。子どもの幸福を守り育む大切さを啓発(08年4月、豊島区の東京芸術劇場で)

2006年からスタートした「平和の文化と子ども展」。子どもの幸福を守り育む大切さを啓発(08年4月、豊島区の東京芸術劇場で)

 
 
 

●SDGsの取り組み

各地で開催している「未来をひらくSDGsフォーラム」。参加者から「知ることが平和につながると実感しました」との声が

各地で開催している「未来をひらくSDGsフォーラム」。参加者から「知ることが平和につながると実感しました」との声が

 国連のSDGs(持続可能な開発目標)が掲げる「誰も置き去りにしない」との理念を共有し、目標達成に向けて草の根の活動を行っています。
 
 「平和の文化」構築の活動とともに、2022年からは「未来をひらくSDGsフォーラム」をさまざまな単位で開催。識者を招いての講演会や映写会などのほか、目標達成に向けた各種取り組みや体験を、全国各地で共有しています。また、個人でできる気候変動対策を呼びかける国連の「Act Nowキャンペーン」を紹介する動画を作成し、意識啓発に努めています。
 
 2019年にはSDGsとジェンダー平等に関するアンケート調査を実施したほか、国際会議への参加やフォーラムの開催などを通して、ジェンダー平等に向けた活動にも取り組んでいます。

創価学会制作の番組「地球温暖化の防止へ ACT NOW!」。SDGsの達成へ向け一人一人が行動を見直す契機に

創価学会制作の番組「地球温暖化の防止へ ACT NOW!」。SDGsの達成へ向け一人一人が行動を見直す契機に

 こちらから女性平和委員会の活動を紹介する特設ページが閲覧できます。